今週末は誘われるがままライブ3連発。素晴らしき成果。
7/5(金)レキシ(ZEPP TOKYO)
おっさんのネタユニットで全国でCDようよう1万枚ちょっと売れるようになったのがZEPP超満員って何なのこれって話ですが、およそ理解できました。常軌を逸したレベルで楽しい。
曲はもちろんキャッチーで最高なのですが、MCでバンバン横に逸れ、ゲストに無茶ぶりでコントを仕掛け、曲の途中でぜんぜん別の曲を口ずさみ、思い付きでコール&レスポンスを強要する。その結果、3時間ぎっちり演って全12曲、アンコールラストの「狩りから稲作へ」に至ってはそういうことをやり倒した挙句、1曲最後までやるのに約30分、呼び出されたゲストの方々が帰りたそうにする中、親方様だけがはしゃぎ続けるという事態に。面白すぎる。
「稲作中心!」「稲作中心!」のコール&レスポンスは、神聖かまってちゃんの「夕方のピアノ」で体験した「死ねよ佐藤!」のシンガロングと、ベクトルは全く真逆ですが、「頭がおかしい」という意味での絶対値は同じレベルだと思った。
前回ブリッツ、今回ZEPP TOKYO、次回はSTUDIO COAST 2DAYS。不気味に規模を拡大していますが、あれ観ちゃったらまた観たくなるもの。仕方ないよ。
7/6(土)吾妻光良 & Swingin' Boppers(渋谷クアトロ)
何年振りかに観ましたが、やっぱりおっさん最高。
彼らは「ロック」に至る前の音楽、1940年代から50年代のかけてのジャズ系の音楽、スウィングとかブギーとかビバップとかをベースにして演奏をしているわけですが、古くはあってもダンスミュージック、そういうのが盛り上がらないはずないんです。クアトロの狭いステージに総勢12名がみちみちになりながら全力でブカブカ吹いて吾妻さんがギターをぎゃりぎゃり弾いてうわーっと盛り上がる。ああ楽しい。
全員が本職の傍らのバンド活動のため、ライブはあっても年に数回。でも本当に吾妻さんは日本最高のミュージシャンと言っても過言じゃないんじゃないでしょうか。少なくともあんなに楽しそうにギターを弾いて歌う人、他に知らない。次点は曽我部恵一。
しかし彼らのバンド結成が1979年。彼らがやっている音楽が生まれたのが1940年代半ばとすると、その誕生からバッパーズが結成されるまでの時間と、結成されてから今までの時間がおよそイコールという事実に気付き、戦慄する次第。
あと思うのは、僕が彼らを知ったのが1990年頃、生では見ていませんが写真等を見てお姿・お顔は知っていて、そこから二十数年経った今、吾妻さんの頭頂部の禿げ散らかり方が当時とほとんど変わっていないのがすごく気になります。どういうキープやねん。
7/7(日)vistlip(ZEPP TOKYO)
レキシの翌々日、再びZEPP TOKYO。レキシも女子が過半数でしたが妙齢の方も多く、一方こちらは見た限り9割が10代20代の女の子と思わしき状態。確か彼らを観るのは3回目ですが、それでも多少男子率が上がっているような気がする。いいことだ。
ここんとこの観ていなかったライブ、正直「すごくよかった」という声はあまり聞かれず、それでも今日はバンド6周年ライブで相当気合も入ってるだろうと思っていたら、まさにそんな感じですごくよいライブ。
元々、歌詞の何がしかおかしな感じになっている異常さと、抒情的な曲から絶叫系の曲までを自然に並べてやれるだけのセンスを持ったバンドで、だからこそ面白がっているのですが、今回はリズムがどうとか一部ではなく、全体的に腰が据わってきた感じがして煽って場をアげながらも演奏は非常に安定していて頼もしい。前観たときはスクリーモ系の曲をガツガツと前半に固めて無理やり場を作ろうとしていた感じだったのが、今回はそこらへんの曲はアンコールの最後の盛り上げ用に持ってきて、本編はきっちり流れで持って行けている。いい感じ。
ということで誘ってくれた友人とはライブ後「今日は良かったねえ」と非常に和やかに飲むことができました。
17日にリリースされるニューアルバムも視聴する限り結構良い感じだし、もうちょっと頑張って武道館くらいまでは連れて行ってほしい。
しかしV系のライブはいつも思うのだけど、バンギャの子たちの練度の高さに恐れ入る。ヘドバンも縦と横を使い分け、所謂「咲く」ときも片手だったり両手だったり、その他諸々の動作を使い分けたけっこう複雑な「振り」を会場中がきちんと合わせてやっている。すごいよ見てて。そして女の子が一斉にヘドバンするとシャンプーの香りでしょうか、いい匂いが会場中に充満します。
ただ、今回1曲だけニューアルバムからの曲をやった際は、メロウな曲でかつ当然ですが初演のため振付が定められておらず、結果会場中ほぼ微動だにせずにただ聴きいるのみというギャップがまた面白かったり。
あと、アンコールの時に「アンコール!」と口に出して言うのは自分が知る限りアイドル系界隈とV系界隈だけなのですが、普段どちらかというと野太い「アンコール!」をより多く耳にしている身としては、こういう若く高く弾む声の「アンコール!」を聞くとなんだか心洗われる心地です。
いや、バンド観てるんすよ。女の子観てるのはついでです。本当に。