たむらぱんのアルバム"wordwide"がよかった。
書きたいように書いた曲を片っ端から詰め込んだ結果いろいろと頭おかしいことになっていた1st、「聴かせる」ことを前提にし始め「普通のJ-POP」然としながらもその枠から何かいろいろはみ出ていた2ndと3rd、そして前作あたりから己の変態性と世の中との折り合いの付け方をようやく会得した感がありましたが、今作さらにパワーアップ。
とりあえず2曲目"おしごと"がわかりやすくものすごい。約5分間、幾度の転調を繰り返し主旋律以外の幾多のメロをぶっ込みながら怒涛の展開。一部の構成は「ボヘミアン・ラプソディ」のパクりやんけと仰る方もいるかもしれませんが、自作曲をあの構成に乗せ切ることができるということ自体どうかしてるわけですよ。

その他にもいろいろ何かと曲やアレンジの造形がおかしかったり、イントロとサビとエンディングにほとんど共通項がないのに通して聴くと普通にポップソングとして消化できてしまったり、彼女の魔法のような作風がこれまで以上に堪能できるアルバムです。

あと、このアルバムをだーっと聴いた直後に、彼女が作詞作曲編曲した私立恵比寿中学の"大人はわかってくれない"を続けて聴くと単体で聴くよりグッと来る。

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全国のレコード屋を回っているといろいろと変なお店もありまして。先日紹介した今は亡き栃木市のC&Dとか、本気で外観からヤバい空気が漂ってる東京中野のレコ屋とか、そういう本気で「変」なのもありますが、今回はそっちではなくいくつか回って気が付くレベルで。

1.関東のミヤコ
関西で展開しているミヤコというCD店チェーンがありますが、関東にも銀座と埼玉県蕨市にミヤコという店があります。看板見る限り明らかに同じデザインなのですが、現状でチェーンとして何かしている様子もなく。
関西のミヤコが一時期関東に出店していたことがあるので、その残党店かなとも思ったのですが、でもミヤコの公式サイトには現在それらの店舗は掲載されておりません。東京への進出がそもそもフランチャイズでの展開で、その後契約を切られたものの屋号はそのまま維持しているという線が一番濃厚かと思っているのですが、本当のところはよくわかりません。

・銀座のミヤコ

・蕨のミヤコ


2.茨城のナガタヤ
茨城西部の地方都市は比較的小さなレコード屋が残っている方なのですが、常総市水海道、筑西市下館、結城市にある店の屋号がいずれも「ナガタヤ」。と言ってもこれといったチェーン的な共通の何かがあるわけでもないというか、どの店も恐ろしく個人経営的な風情。そもそも水海道の店はカメラ屋と兼業、下館の店はCD専業、結城の店は文具店と兼業と業態からまるで違う。ここらの地域に「ナガタ」という苗字が異常に多いという話もなく、やはり過去には何らかの資本的な関係があったと考えるのが自然ですが、それでも今見る限りでは信じられないというか。

・水海道のナガタヤ

・下館のナガタヤ

・結城のナガタヤ

正味、80年代から90年代頭頃、外資系が台頭してくる前後のこの業界の事情を知りたくて仕方がないのですが、体系的に確認できる資料が何もない。当面こんな感じでこまこまと調べていくしかないのね。