なでしこジャパンは帰国後の盛り上がりっぷりもすげえなあと思ってましたが、ワールドカップ前の試合の動員人数がほんの450人程度だったことを知って、それは、新宿LOFTでそこそこ程度の動員だったバンドが突然大ブレイクして前のLOFTから6週間後のライブでは横浜アリーナが超満員になったのと同じだということを理解して、本気で恐ろしくなった。

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数年前、フジファブリックRADWIMPSBaseBallBearがぐっと上がってきた際、EMI JAPANがいい素材を確保した上で本当に我慢して育ててきたんだなあ、という印象を持ったのですが、最近はソニー系列所属のバンドが面白い。

先日、FLiPのライブ行ったんですが、その「リフ馬鹿一代」な音作りから相当にマッチョイズムの漂う「女だてら」系バンドの姿を想像しながら臨んだものの、蓋を開けたら実に普通に自然体で、MCでは可愛さすら感じさせる感じだったのに驚きまして。こういう音をそういうスタンスでできるのは素晴らしいなあと。

また、ねごとも先日出たアルバムが「前半飛ばしすぎて後半少々息切れ」という、「ファーストアルバムあるある」的な状況になっていて少し笑ったものの、それでも全体的に相当にレベル高く作り込んでいて、大変によい作品。

他の「閃光ライオット」出身組でいえば、OKAMOTO'Sはハナから独特すぎますし、Galileo Galileiも、音はまだ「すげえ」という域には達してないと思いますが、それでも尾崎兄の常に頑固で不機嫌そうな佇まいは、現状の愛想のいい子たちばかりの中では貴重だし、近々で何かやらかしそうな気もします。

それ以外でも、デビューシングルをCMで聴いたときのイメージからは微妙にズレた方向に向かいつつも明らかに進化しているSchool Food Punishmentや、メジャーに行ってむしろ好き勝手度がかなり増した印象のあるふくろうず等、非常にいい感じの若手バンドが多くて大変に頼もしい。

ソニーといえば、売るためには豪快なメンバーチェンジを強要したりの魔改造をバンドに施すことで一時期は恐れられていたのですが、少なくともここ最近はタイアップだったり企画ライブだったり、バンドの佇まいに合ったサポートをがっちりと回すことに徹している感じがして、なんか好ましい感じ。
ソニーの運営を「好ましい」と思う日が来るなんて思ってなかったけど。
まあ、結果オーライですよ。あとはセールスが付いてくれば言うこと無し。