先日、エイベックスとセブン&アイの件を取り上げましたが、この2社間のコラボ、遂に本気を出してきました。

東方神起「セブン&アイ限定盤」リリース。ここでしか見られないDVDが付属。さらに、セブン&アイでお中元を買うと直筆サイン入りポスターを抽選でプレゼント
こうなってくるとアーティストイメージも何もあったもんじゃありませんが、今回の場合は、ターゲット層を必ずしも外していないところがポイント。

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Back Numberというバンド。インディーズで2枚アルバム出して、今年4月にユニヴァーサルからシングル出してメジャーデビューを果たしたバンドなんですが。
インディーズの1枚目は、どっかレコ屋の試聴機で飛ばし飛ばしで聴いて、メロは悪くないけど引っ掛かりが薄いか、と思った記憶があるのですが。

で、何かやたら今年はフェスに出るなあ、押してるなあと思いながら試しにメジャーデビューした後の曲をさっき聴いてみたのですが。
ちょっと驚いた。酷いんだ。歌詞が。

花束(2011.06)
はなびら(2011.04)

つまり「わかりやすすぎる歌詞」が特徴の着うたソングの流れがここまで続いて、歌姫系とかHIPHOP系が先人を追ってぞろぞろと各社デビューして売れなかったり、そろそろ飽和状態なんだけど、決定的な新機軸も簡単に打ち出せるもんでもなく、とりあえず従来の方針のまま目先とターゲットを多少変えてみようかという、バリエーションのひとつとして作成された感がヒシヒシと伝わってきます。

公式サイトの検索時の表示用メタタグの文章がこんな感じなのですが。

>>その切なすぎる歌詞と美しすぎるメロディは聴く者の胸を締め付け、涙腺を刺激する。

数年前どっかの女の子シンガーがデビューするときにほぼ同じ文章を見た記憶が。
でも、こういう言葉でしか修飾できない類の音であることは現状間違いなく。

インディーズの頃も、決して難解だとか殊更に深い意味を込めようという歌詞ではなかったものの、さすがにここまで薄っぺらではなかった彼ら。恐らくメジャーデビューの条件としてこっち方向へのシフトを余儀なくされたと考えてよいのではないかと。
音楽で食っていくのは何かと大変なんです。

彼らがこの先ちょっとした流行りものとして一瞬で消費されて終了になったり、もしくは消費すらされることなく寂しく退場するようなことにならないために、残された手段はひとつだけ。
ものすごいライブをやり、決して離れない固定ファンを多数得ること。
誰にも有無を言わせないレベルのメロを書き、馬鹿売れすること。
そうやって自分たちの手にイニシアチブを取り戻すこと。
本当に、それだけしかない。

生きろ。