藤原さくらとアミューズのこと

ドラマ「ラヴソング」は結局10%超えたのは初回のみ、最終的には月9最低視聴率に終わりました。
更なる飯の種を育てたいアミューズと、サザンの活動ペースもSMAPの今後の活動も先が見えないビクターの次なる戦略として、所属の藤原さくらを大々的に売り出すことになり、音楽で言えば「feat.」的な感じでドラマに大将福山を担ぎ出してド級のプロモーションのような形でぶっこんでドラマ作ったものの、結局いまいちなところで終わりましたという感じなんですけど、たとえば「ガリレオ」とかも別に福山であることのみで受けたわけでもなく、「運命的な出会いによって不幸な境遇の少女の人生が変わっていく」なんて、うっかり間違えば大映的なストーリーでも作れてしまう昭和なプロットを、大きなヒネりのない演出で2016年にやったからじゃないでしょうか、としか言えないわけで。

藤原さくらについては、声は大変に好きなのですが、果たしてこれからどういう売り方をされるのか。
最初に彼女が出てきた時は「これ絶対ソニーのやつだ」と思ったものの実はビクターであり、だったら「可愛い女の子をアーティスト的に売り出す」パターンにしてもYUIちゃんみたいなことにはならないでしょうとは思いはしましたが、福山作詞作曲のシングルもその声にマッチしてるかと言えば若干微妙で、何かもっとスモーキーな曲の方が映えるんじゃないかと思いつつ、でもそうするとだいぶLOVE PSYCHEDELICOみたいになってレーベルで被るのでいかん。

今回、シングルはCDで2週連続4位で57,000枚を売り上げ、新人としてはかなりの成績を収めまして、配信も相当上位に行きましたが、これが果たして最初に見積もった予測と比較してどんなもんだったのかはよくわかりません。そしてこういう演技込みという入り口から入って、何もしないより売れはしたものの世の中お茶の間にすごく顔と名前を売ったと言うレベルまでは行っていないこの状況下、今後どういう形で世の中にその存在を問うていくのか。積み増していくのか。
ここをピークとしてあとは減少の幅を最小化していきましょうみたいな話ではあまりにも悲しすぎますが、かといって「既存メディアを使った旧来の戦略」としては最大級のモノを使ってこれでしたので、この先きちんと目算が立っているとも思えない。
正直、松本英子みたいな売り上げっぷりにならないことを祈るばかりです。