韓国の伝統芸能ベースのバンドのこと

韓国と言えばK-POPですが、日本の音楽がJ-POPとアイドルだけではないように、その他音楽も当然あるわけで。なかなか既存メディアで紹介されることは少ないけれど。

バンドシーンだったら、Wave to earthとかSilica GelとかCADEJOとか魅力的なバンドもいるし、アイドルでも所謂「K-POP」のような絞り込まれビルドアップされた感じではない、日本的なアイドルグループのシーンもあります。



また、日本の演歌から派生したと言われ、K-POP以前には韓国の大衆音楽の主流だったトロットも、K-POPが勃興して以降下火が続いていたのですが、最近はオーディション番組等によって再評価され、若手の歌手も続々デビューして活躍している模様。


で、先日タイムラインに流れてきたのがOBSG(オバンシングァ)というバンド。
これが死ぬほどかっこよくて。

この旋律の特徴が何だと調べたら、京畿民謡だということで。バックにチープなシンセ音も入っていることもあり、トロットやポンチャック的な匂いも微妙にさせつつ、様々な音楽を交雑させていく感じがやたらかっこいい。キャラも異常なレベルで立っているし。


そして関連から探っていってもう1組心動いたのががLEENALCHI(イナルチ)。
こっちの元はパンソリ。打楽器に合わせて行う口述詩で、日本で言えば何に近いのだろう、琵琶語りか、講談か。ただ「声」の技術としてはかなり緻密っぽい。

パンソリは、詩に寄り添うのが打楽器なことが特徴なわけですが、そのリズムを猛烈に強化・モダナイズしたのがLEENALCHI、と言えばいいか。
ただただ、音楽としてかっこいい。

で、これらの2バンドもそうだし、ソウル五輪の開会式でも披露されていたサムルノリもそうなのですが、韓国は新たなアイデアを乗せて伝統芸能をアップデートしていく方向の動きが多いのかと思いました。

日本では、伝統楽器の拡張という側面では、和楽器バンドや吉田兄弟がいたりしますが、伝統音楽をそのジャンルごとモダナイズさせていこうという試みを行っているのは、知っている限り民謡クルセイダーズくらいでしょうか。
芸能山城組や鼓童の手法はモダナイズと言っていいのか。芸能山城組なんかケチャやガムランや更に他の国の民謡まで手を出しているので、唯一無二ですが、置き場所がない。

というか、東儀秀樹がバンドをバックにQUEENを篳篥で吹いたり、伝統芸能と呼んでいいのかわかりませんが、森高千里が演歌っぽい曲を自作してそれを城之内早苗がカバーしたり、音楽ではないですが歌舞伎の題目にONE PIECEやナウシカをぶち込んだり、韓国とは逆に「モダンなものを既存のフォーマットに取り込んでいく」形が日本では多いのかな、と思ったり。

韓国おもしろい。
でもずっと好きな日本以外のアジアのバンドは台湾のTIZZY BACです。