RAYのアルバム「White」と21日のライブのこと

昨晩は4人組アイドルグループRAYのライブ@恵比寿リキッドルーム。

「アイドル」は音楽的なものをカテゴライズする言葉の中でもその音楽形式を一切指定していないものなわけですが(「ヴィジュアル系」もですが、それはいずれ)、それが故に時々尖った音楽性を持つアイドルも現れ、更にPerfumeやBABYMETALのように、その音楽でもって世に認められることもあります。

RAYは今、自分が一番音楽として面白いと思っているグループで。
先日、先行で4枚目のアルバム「White」が配信リリースされていますが、そもそもアルバムミュージシャンとしてアイドル業をドライブさせること自体が珍しくなっている中、これが近年稀に見る「音楽としてのアイドルミュージックの傑作アルバム」でありまして。

シューゲイザー等のUK系のオルタナティブ音楽をベースにした楽曲を持つグループですが、1stで「こういう音楽をやっていく」という意思を明確に表明し、2ndではその意志を拡張し成長させ、3rdで美しい花を咲かせ、4枚目の今作では、そこまでを踏まえて見事な果実を実らせたようなアルバムで。

そしてそのアルバムのリリース前から告知されていたのが9月21日のライブ。
「GROOVE! GROOVE! GROOVE!」というタイトルが付けられたように「3台のドラムの演奏」と共にライブを行いますよ、ということは発表されていて。

彼女たちは元NUMBER GIRLの中尾憲太郎と元Blunky Jet Cityの中村達也によるユニット勃殺戒洞や、Buffalo Daughterのデュオ形態である2BD等と対バンしたり、アルバム「White」にはRIDEのMark GardenerやMO'SOME TONEBENDER、新進気鋭のバンド雪国を作家として連れてきたり、割と普段から滅茶苦茶なのですが、遂に演奏形態にまで無茶をぶっこんできたということですので(その前にRAYのメンバーが太鼓ぶっ叩きながら歌う、というのはあったにしても)、そんな運営側が面白がってやってるのが丸わかりのライブ、観ないわけにはいかないだろうということで。

開演前にまずひとつ納得。
アルバム「White」は元々10月1日リリースでアナウンスされていたのを先行して9月17日に配信でリリースしたわけですが、それが割とSNSでバズり、中でも収録曲「Plasma」のものすごさが勢いよくファン層以外にも拡散したのですが、そのせいか彼女たちの単独ライブでは最大のキャパのリキッドルームも最後層付近を除いておよそ満杯で、恐らく9割程度は入っているのでは、という状態。

で、ドラム3台というのも、実際聴いてみたらその圧がものすごいのですが、「White」楽曲が既に多めに披露されることで、ニューアルバムの音像を端的に伝える手段としてはものすごく効果的になっていて。

そしてドラム以外の音は概ねオケだったのですが、「Plasma」にはギター2本追加、tricoのキダモティフォと、去年下北沢でライブを観たfumiの藤谷氏が狂暴なギターを弾きまくる。
もう出音としてはとんでもないことになっているのですが、それをRAYの4人がきっちり受け止めながら美しいパフォーマンスとして落とし込んでいく。

いろんな思惑と施策と表現がすべて噛み合って、トータルで最良のパフォーマンスとして多くのオーディエンスに対してアウトプットされた感じの、大変に素晴らしいライブでした。

ライブ後によかったのが、終演後にPAエリア内で物販とチェキ会のアナウンスをした運営の大黒メロン氏に、そのアナウンス直後に大拍手が送られたこと。

常日頃、意図や思いを発信するタイプの彼ですが、今回のライブで大勢に結果として納得させ、面白がらせたの、本当に素晴らしいです。

あと、下手したらメンバー以上にドラマー陣ギタリスト陣がはしゃいでいて、演奏動画等アップしているのが、sora tob sakanaの初の全編バンドセットライブ時のバンド陣を彷彿とさせて微笑ましかったです。

で、来週もまたRAY観に行きます。だってClimb The Mindを東京に連れてくるんですよ。
大好きなバンドと大好きなアイドルグループが対バンするのですよ。

さらに来年1月には様々なバンドを呼んでメンバー内山結愛主催の形でフェス実施予定
現在バンド系の出演がアナウンスされていますが、この後アイドルグループも混ぜてきて、よりわやくちゃにしていくものと思われます(と期待しています)。

こうやって、今は決して広くはない範囲だとしても、シーンの壁が取り払われていくのは、すごく気持ちいいです。みんなやればいいのに。