3月29日-30日は調布市の京王閣で開催された「パンと音楽とアンティーク」に行ってきました。
正味幕張メッセでの「PUNKSPRING」と被ったわけですが、こまこまと所用が入ったこともあり、こっちに双方午後から出場する方針で。
18時には終わるイベント、でも午後から入って2日合計8組観られて通し券なら¥2,800。アホみたいな値段です。
・COMEBACK MY DAUGHTERS
長くやっているバンドなのに初見。80-90年代のUKの音をベースにした誠実な音楽。こういうイベントで聴くと非常に気持ちいい。
・空気公団
前に何かのこの手の野外イベントで観たような気がする。非常に上質な音楽であることはわかっているのですが、驚くようなことはないだろうなと思ったら、CHAGE and ASKAの「LOVE SONG」をバンド空気感まんまにカバーして驚く。
・トリプルファイヤー
3回目のはず。相変わらず。相当トリッキーで硬質な演奏をしているはずなのに、吉田の詞と歌が全部中和していく、ある意味恐ろしい現場。
「お酒を飲むと楽しいね」をお酒を飲みながら生で聴くと大変に楽しいことがわかりました。
あと、初見の人が多い場で「カモン」を演るのはよくないと思いました。
・井上園子
初見。「EIGHT-JAM」で紹介されてビビって、これは一度生で観なければと思って観たのですが、これがエゲツなかった。もちろん歌は凄まじいのですが、ギターも相当で、要するに「歌」「ギター」「詞」「メロディー」が完全に塊になって殴りかかってくるヤツ。
小さなステージでの弾き語りなのに、凄まじく濃厚な音楽。
番組では蔦谷好位置氏が上位に挙げていましたが、でももし蔦谷好位置氏が彼女をいつもの彼のようにプロデュースしたら、恐らく台無しになるだろうなということも何となく思えたり。
・toconoma
初見。インストバンド。超気持ちいい。
演奏もうまいんだけど、うまさをあんまりあからさまにしてこないところもいい。
サウンドチェック時の「残酷な天使のテーゼ」と本編内の「風の通り道」のカバーが普通に馴染んでいるところも恐ろしい。懐深い。
・ゆっきゅん
音源も聴いているしSNSもよく見てるんだけど、初見。
「『アイドル』とは女の子のことを指すのではなく、女の子がそうあろうとしている姿勢のことを指すのだ」ということは、前から自分が言ってることですが、ゆっきゅんにも似た感覚を持ちました。
自分をどういう属性と考えているかはわかりませんが、あのステージ上でのゆっきゅんがゆっきゅんたりえようとしている姿は間違いなく本物だし、魅力的でした。
・パソコン音楽クラブ
初見。もう年齢的にも深夜のクラブで踊るなんてことはないのですが、20代の時渋谷桜ヶ丘の無骨なクラブで黙々と踊っていたことを思い出しました。
でも彼らの音はあの時の音よりももっと人懐っこさがあって、純粋に音楽としても気持ちいいので、午後に踊るにはこれくらいがちょうどいい。
・TOKYO NO.1 SOUL SET
前観たのいつだろう。その後俊美さんとBIKKEはそれぞれ別名義で観ているのですが。
彼らの音は最初音源を聴いた時から「何て滅茶苦茶な組み合わせの音楽だろう」と思っていますが、ライブはよりその滅茶苦茶さが際立ってとてもいい。俊美さんの気持ちいいカッティングとか、BIKKEの面白おじさんっぷりとかも相まって、素晴らしくライブミュージック。最後は日曜日に「SUNDAY」で締め。完璧でした。
土曜は寒くて雨で死ぬかと思いましたが、日曜は普通に晴れた春の日になってよかったです。
でも今回初めてこのイベントに来て、マジで食うものがパンしかないのビビった。競輪場の常設店舗は閉まっているのでモツ煮とか焼きそばとかカツカレーとか全くない。カレーパンと焼きそばパンはあっても、カレーライスと焼きそばはない。「パン」がイベント名の最上位にあるのでモツ煮なんかいてはいけない。そういうイベントじゃないからない。
再入場可なので外に出ればいいのですが、京王多摩川駅周辺、そもそもそんなに飯が食える店がある場所でもないところに、日曜は定食屋も蕎麦屋も閉まっていて、仕方なく高架下のキッチンオリジンでおにぎりを買いました。
こういうイベントに来る覚悟が足りなかったと思いました。
来年来たら腹を括ってパンを食べます。