東京23区「中古・輸入盤屋」のこと(2021)

23区の新譜CD店を、チェーン含めて数えた後、ふと「これもしかしたら中古輸入盤屋の方が多いんじゃね?」と思いまして、今度はそっちを数えてみました。

基本は「レコード+CDマップ 21-22」ですが、編集タイミング以降の開店閉店を確認し、掲載されてない店も割合多いのが実際のところですので、そこは自前の資料とか記憶とか検索とかで補足。
各区の後の数が区内の総数、その下の「町名」部分は、その区内の総数のうち、その町名の地域に何店舗あるかを示します。

それでも中古レコード屋は、現状でそれ単体で商売していない店も非常に多く、アパレルのついでにレコード置くとかカフェと併業とか、そういうのもできるだけ拾ったつもりですが、正味知らない店も絶対あると思いますので、まあ概数として捉えていただければ。

あと問題は「ディスクユニオンをどう数えるか」。
例えば新宿の山田ビルは6フロア別ジャンル展開していますが、ディスクユニオンの言いなりになるとそこだけで6店舗ということになるのですが、さすがにそれはどうかと思ったので「フロア数にかかわらずひとつの建物=1店舗」としてカウントすることにしました。

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こちらは昨年7月に文京区湯島にオープンした東都 records & books。

千代田区:15
 ・神田神保町:8

中央区:3

文京区:4

新宿区:26
 ・新宿:6
 ・西新宿:14
 ・高田馬場:2

渋谷区:22
 ・宇田川町:9
 ・神宮前:5
 ・神南:2

目黒区:4

世田谷区:19
 ・北沢/代田:14
 ・三軒茶屋:3

杉並区:12
 ・高円寺北/南:6

中野区:6
 ・中野:6

豊島区:4

板橋区:1

練馬区:2

北区:1

台東区:1

足立区:1

墨田区:2

江東区:2

合計:125

つうことで、新譜CD販売店が75でしたので、やっぱり23区という括りの中では中古屋の方が多かった。

が、それでもやはり最盛期と比較すると「激減」と言っていい状況ではあって。
渋谷の宇田川町をはじめとした駅周辺エリアや西新宿は、最盛期の21世紀初頭には余裕でそれぞれ50店舗以上あったのが今やこういう数ですし、最近の東京では最もレコ屋が元気な下北沢も、店舗数としては最盛期よりは減っています。
新譜CDがバンバン売れ、結果中古CDもばかすか市場に流れ、それもガンガン売れていた頃と比較すると、アナログ流行りとはいえ、やっぱり商材の総数はシュリンクしているわけです。

とはいえ、地方から見たらこの状況はまだ「ある」ことには間違いなくて。
最近は、地方と呼んでいい場所に新たに割といい感じそうな中古レコード屋が続々とオープンしていますが、今後全国的に中古レコード屋が続々誕生したとしても、かつての新譜CD店のような分布数になるはずもなく、「音源を売る店」はやっぱり減っていくのです。

あとはそういう地方のレコ屋が変に突っ張って「アナログしか置きません」とか言わずに、雑でもいいのでCDも置いてくれれば、「配信もされずアナログもない」音源を主に探る「地方レコ屋巡り」の私の道程は今後も際限なく続くのです。