UKのチャリティー楽曲が1位になっていること

今週のUKのシングル・チャート1位はCaptain Tom Moore, Michael Ball & The NHS Voices of Care Choirによる「You'll Never Walk Alone」。
退役軍人で現在99歳のTom Moore氏が、4月30日の100歳の誕生日までに家の庭を100往復しますよ、という形で医療従事者へのチャリティー・ウォークを始めたところ、円に直して35億円以上を集めるに至り、その勢いで、彼自身の歌唱は微妙ですが、ミュージカル歌手のMichael Ball氏と医療従事者の皆さんのコーラスでもってリモートで楽曲制作し、ストリーミングでリリースしたところ、こちらもチャート初登場1位ということで。

「You'll Never Walk Alone」は元々1945年にミュージカル内の楽曲として発表されたものですが、1963年にリバプール出身のGerry and the Pacemakersによるカバーでもってブレイク、そのままプレミアリーグのLiverpool FCのサポーターソングとして歌い継がれるようになり、以降他のチームでも歌われるようになり、UKではスタンダードになっている楽曲です。俺知らんかったけど。

今のところ、日本でもアメリカでも少なくともヒットチャートに出てくるような規模のチャリティー・ソングは出てきておらず、そこは、ジョージ・ハリソンの「The Concert for Bangla Desh」とか、Band Aid、Live Aid等いち早くそういうアクションを行う、イギリス人のそういう意識の高さの他の追随を許さない感じが、ここでもまた発揮されているということです。

こういうアクションをいち早く取れることは大変素晴らしいのですが、でもBand Aidの「Do They Know It's Christmas?」のそのタイトルとか「Feed The World」という歌詞とかは、良くも悪くもキリスト教的だなあと常々思っています。
でもさ、現状誰も音頭を取る様子のない日本は、それはそれで頑張れよ、とも思います。