オリコンとビルボードの上半期チャートのこと

オリコンの上半期チャートが出たのですが、合算チャート等も入ってきて、オリコンでは都合4つのシングルチャートが並列している状態。
そこで、ビルボードの上半期チャートも含めて並べてみました。

■オリコン(CDシングル)

01 AKB48 ジワるDAYS
02 乃木坂46 Sing Out!
03 欅坂46 黒い羊
04 日向坂46 キュン
05 King & Prince 君を待ってる
06 SKE48 Stand by you
07 NMB48 床の間正座娘
08 Kis-My-Ft2 君を大好きだ
09 STU48 風を待つ
10 SEVENTEEN Happy Ending

■オリコン(合算シングル)

01 AKB48 ジワるDAYS
02 乃木坂46 Sing Out!
03 欅坂46 黒い羊
04 日向坂46 キュン
05 米津玄師 Lemon
06 King & Prince 君を待ってる
07 SKE48 Stand by you
08 あいみょん マリーゴールド
09 NMB48 床の間正座娘
10 Kis-My-Ft2 君を大好きだ

■オリコン(デジタルシングル)

01 米津玄師 Lemon
02 back number HAPPY BIRTHDAY
03 あいみょん マリーゴールド
04 米津玄師 Flamingo
05 菅田将暉 まちがいさがし
06 Foorin パプリカ
07 King Gnu 白日
08 back number オールドファッション
09 Uru プロローグ
10 MISIA アイノカタチ

■オリコン(ストリーミング)

01 あいみょん マリーゴールド
02 あいみょん 今夜このまま
03 あいみょん 君はロックを聴かない
04 King Gnu 白日
05 あいみょん 愛を伝えたいだとか
06 ONE OK ROCK Stand Out Fit In
07 エド・シーラン Shape of You
08 ONE OK ROCK Wasted Nights
09 あいみょん 貴方解剖純愛歌~死ね~
10 あいみょん ハルノヒ

■ビルボード

01 米津玄師 Lemon
02 あいみょん マリーゴールド
03 DA PUMP U.S.A.
04 あいみょん 今夜このまま
05 米津玄師 Flamingo
06 欅坂46 黒い羊
07 back number HAPPY BIRTHDAY
08 日向坂46 キュン
09 乃木坂46 帰り道は遠回りしたくなる
10 あいみょん 君はロックを聴かない

もういろいろ社会が分断化されてしまって「国民的ヒット」など存在しない世の中ですが、それでもこうやって並べると、いかにCDシングルチャートが世間のマジョリティとかけ離れてしまっているか、ということがよくわかります。
前々から申していますように、今やCDシングルチャートは、もはや少数派となった「CDシングルをたくさん売りたいと思っているミュージシャン」のための限定的なチャートにすぎませんので、もうあんまり気にしなくていい。

合算は合算言うてもCDの割合が大きめですので、あんまり変わらない。デジタルシングルチャートは単曲ダウンロード数のカウントなのでどうしても「若者向けだけどストリーミング解禁してない」ところに偏り気味。ストリーミングは今一番リアルなチャートだとは思うのですが、ひとりでたくさん聴いてもカウントは上がりますので、正直CD複数枚買いと近似値的なところは出てきますし、半年で丸めるとこんな感じになってしまう。
やっぱ正直なところ、ビルボードが一番バランスいいような気がする。

今後なのですが、LDH系や乃木坂46も既にサブスクのストリーミング・サービスを解禁してはいるものの、新曲出たからといってそっちの1位になることもなく、やはり広くバズってるところが上に来ることは間違いなく、しかしどうやってバズらせるかについては、King Gnuの「白日」がドラマ主題歌という既存のメディアを用いて上に来た一方、あいみょんはある程度認知が上がってからリリースした「今夜このまま」「ハルノヒ」以外はノンタイアップであり、純粋にリスナーの支持を少しずつ積み上げた結果のこれだったりとか、正直こうやれば行ける的なテンプレートはまだ世の中にない状態と考えていいでしょう。
でも、CD全盛期のエイベックスみたいに、とりあえずタイアップ付けてばかすか露出すればある程度には売れていた頃よりは、今ずっと健全じゃないかとも思うわけで。

そしてこちらも何度も言いますが、CDプレーヤーは持っていなくても1か月に約1,000円出して音楽を聴こうという若者はもうそれは今では間違いなく「音楽好き」であり、ストリーミングに音源を解禁しないのであれば、そのミュージシャンはそんな若者にとっては「この世に存在していない」のと同じです。
既存のファンと心中するつもりなのであればもう何も言うことはないのですが、たとえば旧曲を敢えてタイアップに持ち込んでうまくバズらせれば、CDではあんまり動かなかった過去曲でそれなりのアガリを得られるとか、いろいろやれることはあると思うんですよ。

絶対そういうプロモーションでいろいろ新旧がトライしている世の中の方が面白いと思うのですけど、それでも解禁しないのか。頼むよ。