ドレスコーズ「ジャズ」のこと

今、一番新作が楽しみなのはドレスコーズです。
毛皮のマリーズを解散させてドレスコーズを結成した頃は「もっとシンプルなバンドサウンドに行きたいのだな」と思ったのですが、ものの2年で志磨くん以外全員脱退。
初めてドレスコーズのワンマン観たのは2015年1月のSTUDIO COASTだったのですが、その時には正直行き詰まり感を感じていて、このライブで「ドレスコーズやめます」とか言うんじゃないのかくらいの気持ちでいたのですが、いきなりマリーズ曲始まりの、彼のこれまでのキャリアの集大成のようなライブで。

で、その後ですよ。問題作のシングル「人間ビデオ」をリリースし、そしてアルバム「平凡」はその「人間ビデオ」を片隅に置くしかないレベルのアルバム通してTalking Heads的ニュアンス漂う問題作。そしてその後舞台「三文オペラ」の劇伴を担当。「平凡」後のライブ、「三文オペラ」後のライブ、それぞれまるで違うライブでものすごく面白かったのですが、ニューアルバムはその「三文オペラ」を受けての次のオリジナルアルバム。

タイトルほどジャズではないです。Perfume Giniusの近作とかBeirutが好きならOKな感じ。つまり俺は超OK。「三文オペラ」を受けて感はありますが、そこまで寄せてはいない。
とにかく志磨くんが自由に音楽を謳歌していることは伝わる。で、そういう音楽が悪いはずがない。本当に、自由に作られた音楽。それが伝わってくるから私も大変に気持ちいい。

このアルバムを受けての東京公演は鶯谷の東京シネマ倶楽部。確かにこの音であればそこしかない。行ってきます。

ただ本当に思うのは、こんな思わせぶりな映像作るより、1曲フルのリリックビデオ作った方がなんぼかマシじゃないですかということ。