amiinA 「Discovery」のこと

amiinA / Discovery (Album)

アイドルグループをより知るためには、バンド以上に「線」で活動を把握する必要があるため、可処分時間的に、自ずと「やたら気にするグループ」と「そうでないグループ」の差は大きくなります。
なので、「好きなバンドって何?」と聞かれると非常に困るところを、アイドルグループの場合は比較的容易に挙げることができます。現在の四天王は、amiinA、sora tob sakana、フィロソフィーのダンス、代代代。
馬鹿みたいに楽曲派糞野郎的なグループばかりですが、並べてみて別の共通項として「運営がきちんと声を出していて」「メンバーとの関係性が見えやすい」グループばかりだと思いました。好きだからそういうところまで見てるんだろうよ、というのはあるにしても。

amiinAはこの中ではそっちの意味では最強だと思っています。プロデューサーさんのTwitterアカウントを見ていると、メンバー2人を猛烈に愛し、リスペクトしていることが本当に伝わってくるので。そしてメンバー同士も互いを「親友」と呼べるレベルの関係性。
こういう人間関係をベースにした環境から悪いものが出てくるわけがないのです。かくして2ndアルバムも素晴らしい作品になりました。

前作は今のようなコンセプトが積み上げられる前のものを含む既発表楽曲をベースに紡ぐように新曲が配置され、ひとつのアルバムの世界観を作り出していましたが、今作はゼロからコンセプトべったりですから、もうアルバムとしての統一感は完璧。
THE CHERRY COKE$楽曲単体で聴いた時は「浮くか?」と思いましたが、何てことはない、完全にアルバムの流れにハマっている。他にもSerphとかあらかじめ決められた恋人たちへとか、そこを制作にまで引っ張ってくるかという人選もありますが、ここに落とし込みたいというプロデューサーさんの意識にいささかもブレがないため、アルバムを通しての世界観も全くブレない。

楽曲派として当然楽曲単体でもいい悪い思ったりしますが、アルバムトータルをひとつの作品として捉えれば、本当に日本のアイドル界のトップランナーだと思うのですよ。
そしてライブの作り込みもヤバいことは前回観てわかっているので、Blitzも楽しみにしています。非常に。

しかし、バンドにしてもアイドルにしても、糞みたいな関係性の糞みたいな環境の中からとんでもなく美しいものが生まれることがある、というのもたまに、でも確実にあるのですが、あれ何だろうね。