最近ブックマーケットの閉店が多いこと

ここ数か月、ブックマーケットの閉店っぷりがジェノサイド状態です。
とはいえ、TSUTAYAに比べると母数が全然違いますのでパッと見では死屍累々感ないんですけど。
ここ半年で以下のような感じです。

2017/07/02 ブックマーケット 北岡崎店(井田西町3-1)閉店。
2017/07/02 ブックマーケット 尾西店(小信中島字郷東45-1)閉店。
2017/08/20 ブックマーケット 直方店(大字頓野字羽高2771-7)閉店。
2017/08/31 ブックマーケット 東浦店(大字緒川字八郎兵衛18-1)閉店。
2017/08/31 ブックマーケット 柴田店(西船迫2-2-21)閉店。
2017/09/10 ブックマーケット・エーツー 吉村店(吉村町寺の下甲2299-1)閉店。
2017/10/03 ブックマーケット 曙店(曙町測点133)閉店。
2017/10/20 ブックマーケット 御坊店(薗38-1)閉店。
2017/11/19 ブックマーケット 藤原台店(北区有野中町1-2-19)閉店。
2017/11/30 ブックマーケット 笠岡店(五番町3-5)閉店。
2017/12/03 ブックマーケット 姫路書写店(書写字北向河原1019-33)閉店。

大したことないように見えて、全国合計で70店舗ない程度だったチェーンでこれなので実はヤバい。
全店舗の15%が閉店。

が、運営企業のエーツーは、既に通販では実績のあるアニメ・ゲーム等ホビー系特化型の「駿河屋」のリアル店舗の拡大を急いでいまして、こっちの方はどんどん新規オープンさせています。

2017/06/24 駿河屋 小倉あるあるCity店オープン
2017/08/19 駿河屋 秋葉原トレカ・ボードゲーム館オープン
2017/10/28 駿河屋 日本橋オタロード店オープン
2017/11/17 駿河屋 神戸三宮1号店オープン
2017/12/09 駿河屋 京都寺町店オープン

そして来年秋には秋葉原に8階建てビル丸ごと入った巨大店舗をオープン予定。
文字通りの「選択と集中」っぷりを見せています。

中古本・中古CDはそもそも新品が売れ、それが流れてくるから成立する業態でありまして、上流の流れが悪くなれば下流に位置する中古買取・販売の流れも悪くなるということは必然。

一方でアニメ系・ゲーム系はそれなりに活況ですし、中古を扱うにしてもものによってはプレミアムが付きますし、そうでなくても値崩れのリスクは普通の本やCDよりはマシ。また、フィギュア等含めた関連商品はデジタル化されることもないため、これからの商売としても比較的安心です。
とにかく顧客層のものに対するコレクション意欲が著しく高い点が最強です。

ただ、それらの商売をきちんとファンの人たち納得ずくで行うためには、中の人もその分野に愛情と知識を持っている必要があるので、正味のところ新規の参入はかなりハードル高いのではないかと思います。単にビジネスとしておいしそうだからとぼんやり入ってきたら火傷しそうな。
駿河屋は通販中心で運営していく中で人材の集積があったり何らかのノウハウを会得したからこそ、こういうリアルを拡大できるようになったのだと思います。

が、相当なスピードと規模で業転を進めていますので、BOOKOFFよりも緩い感じの普通のブックマーケットは風前の灯状態です。
しかも駿河屋は完全に秋葉原はじめ大都市に集中的に出店していくスタイルで進んでいっているので、BOOKOFFの地方小規模店舗統合⇒SUPER BAZARRへの転換の流れとも相まって、地方・郊外はいよいよ全体的に厳しい感じになってくるのではないかと。
BOOKOFFは既存の本業の図体がでかいために現状小回り利かなくて死にそうになってる感。

そして行き着く先は、近所で気軽にマンガ単行本を安く手に入れることができるのは、レンタル店の閉店セールの時だけという地獄の未来か。