きっちり2日分書き切ろうとしたら時間が無くなったっていうか、お酒飲みながら書いてたらへべれけになってきたので今日は1日目だけ。
あゆみくりかまき
武道館に向けてその設定ではキツいと判断したか、「3頭の熊であるという設定」を一旦封印し、現在は人として活動しているわけで、熊の際には熊的なふわふわ感のあるブツが頭とか腕とかに付いていて、あとは「ロック」的な楽曲に合わせて革ジャンといういでたちが標準だったのですが、現在は人なので白一色の衣装でとても新鮮。つうか説明めんどくせえ。
今回はバックがTOTALFATのドラマーのBunta含む3ピース。音源ではそれなりにシンセ音も入っているところ、ライブではシーケンスは最小限で非常にタイトなバックになり普通にかっこいい。
生バンド標準のアイドルグループは増えておりまして、これ要するにBABYMETAL的な世界観を「パンク」「ハードロック」でやろうとしているのではないかと思うのですが、正味同時多発的にそういうグループがどかどか出てきた感じもしまして、果たしてどこが勝ち抜いていくのか。
Black Honey
さて次何観ようかと思ったところで、UKはブライトン出身ということでチョイス。
確かにUKというかイングランド以外からは出てきそうにない音。Suede的な、グラムの匂いをさせつつでも基本は薄暗い感じの。美人さんでスタイルもいい女の子がなぜそういう音楽を選んだのかというところは非常に興味があるのですが、出てきた音は「まあまあかな」程度で若干残念。
Digitalism
もはや彼らも10年選手。出てきた時はかなり衝撃的なアゲサウンドだったわけですが、さらに高性能なEDMが出てきてしまった今、明確な「この先」は見出せず。自分はさすがにEDMにはアジャストできる属性ではないのでこれくらいがいいのですが、彼ら自身がそういう感じで割り切ると、フロアがどんどんおっさんばかりになるので、そこは何とかした方がいいと思うのです。
Weezer
この間のアルバムがまたすごくシンプルな感じになっていたのでライブも楽しみだったのですが、もう何かいろいろ削ぎ落した感じがした。そもそもデビューした時にその音に差別化のための作為があったかというとそんなもんあるはずもなく、ただあの4人で鳴らしてみたらもうどうしようもなく他と違っただけであり、その後いろいろ迷いながら開き直りながらやってきたのがWeezerの歴史であり、今はいい意味で何も気にしていない感じがしてそれがすごくいい。
今回のサマソニにはMONOEYESも出ているので、そりゃ当然スコット&リバースを期待するわけですが、案の定スコット出てきた。
で、新曲だと言って5人の「ガイジン」が楽しそうに日本語で歌って演奏していました。素敵すぎる。
FERGIE
こういうフェスでなければ絶対観ないのを選択。彼女はBlack Eye Peasから出るとき、ローリン・ヒルであるとか、グウェン・ステファニーであるとかそういう立ち位置を期待し、それなりに頑張って活動してきたのは想像に難くなく、実際にそれなりにいい楽曲作ってはいるのですが、結局一番盛り上がるのはラストに固めたBlack Eye Peas楽曲大会であり、それは仕方ないにしても彼女のキャリアとしては正直かなり厳しい状況ではないかと、それでも「I Gotta Feeling」で盛り上がりながら。
ALESSO
こういうフェスでなければ絶対観ないのを選択その2。自分から進んでULTRA JAPANとか行くほど元気ではないので、こういうところでガチなEDMを初めて生で観た次第。
何となく頭で考えていたことを強烈に体で理解した。やはりEDMはテクノやハウスとは全く異なる音楽なのだなあ、と。
特にミニマルな感じのテクノやハウスの場合、というかそれ以外のポピュラー音楽全般も概ねそうですが、相当な部分の解釈は聴き手の方に委ねられます。気持ちいいように楽しいように好きなように捉えればいいわけであり、耳に入ってきたのをどう自分で解釈するのかという点も音楽のひとつの醍醐味であるわけで。
が、EDMにはそれがないのですよ。「はい、これから徐々に盛り上がるところですよ」「はい、ここでイッちゃってくださいね!」「はい、一旦ちょっと緩めて」「はい、ここからが最強ですよー、それ!」が全て出てくる音の流れでお約束で理解できる、個としての感覚は一切不要の極めてガイダンス性の高い音楽。結果解釈のズレは発生のしようがなく、「場の一体感」を得るためには極めて合理的な構造の音楽。
言葉相当選んで書いてます。察してください。
ということを後ほど自分でもテクノのトラックを作っている奴に言ってみたところ「やっと気付いたんすか」と笑われました。すまぬ。やっとわかった。
Underworld
で、テクノ大魔王でフィニッシュ。彼らが出てきた当時、テクノはかなり刹那感溢れる音楽として捉えていまして、まさか初めて聴いてから四半世紀たって同じように盛り上がるとは思っていなかった。こういう音楽もエバーグリーンになり得るのだと、キャッチーなメロディーとまったく同様に、キャッチーなリズムは存在するのだと、わかってはいるのですが改めて体で理解する。
で、その最高峰であるところの最終曲「Born Slippy」、クラブで、ライブで、何回この曲で両手を上げたかわからないのですがやっぱり今回も上がった。そしてサマソニのしきたり的にはライブが終わった後に上がるはずの花火が曲中に打ち上げられ、それも演出として素晴らしいなと思ったのですが、花火師さんの都合で後ろに倒すことができず、オンタイムで打ち上げた結果そうなっただけという噂も飛んできて、もうよくわからないんだけど、楽しかったからいいや。