ハレンチ☆パンチと妹分のこと

きゅい〜ん’ズ新作は全曲ハレパン!1808枚売れたら本家が復活

これをいじってなかった。いろんな感情がないまぜになります。
ハレンチ☆パンチは、青いメッセージソングを中心に歌う、ギターを弾く女の子も込みというスタイルの3人組アイドルグループとして2004年にデビューしたものの、まったくもって売れる気配なく、2007年にハードロック路線に変更しグループ名を「80★PAN!」に改名。
それでもより一層売れる気配なく改名半年後にはギターを弾く女の子脱退し2人組化。そして翌2008年には今度はテクノ・エレクトロ路線に変更しグループ名表記を「80_pan」に変更。
結局その路線変更で新しいファンは付かず、逆にそこまでは付いてきたファンもおよそ全部振り落とすことに成功、ほとんど誰にも顧みられることなく2009年に解散したという流れ。

よく言えばその後幾多のアイドルグループが進出することになるジャンルに先駆けてチャレンジしていたパイオニアではありますが、悪く言えば迷走していただけであり、2008年の末頃に何かのイベントで「80_pan」期のライブを観た時には、サングラスをかけ、ニコリともせず、「ジュリ扇」的に扇子を振り回しながら振付にもなっていない雑なダンスをしながら、時々呪術のような歌詞を歌うという、どこをどう応援していいのか全くわからず、事後スタッフを緊急招集して会議を開きたい気持ちにしかならない状況でした。

当時はAKBブレイク前のアイドル冬の時代、Aira MitsukiやSaori@destinyらのエレクトロ系アイドルシンガーを擁してそれなりに一時代を築きそうになった事務所D-topia。まだ「アイドル」が受け入れられる時代ではなく、かといってソニーやエイベックスのように「可愛い女の子を売るのにあたかも本格派アーティストとして大々的に押し出す」だけの資本もスキルもなく、言ってみれば当時はアイドル・アーティストのバランスをうまく取りながら原付で国道を何とか走っていたような感じで。そこにいきなり左折して入ってきた10トントラックAKBに幅寄せされてあえなく全員死亡といった風情です。今思い返せば。

80_panはそれ以前におよそ自爆気味にいなくなりましたが、それが2016年になってよもやの「妹分」宣言。
このきゅい〜ん’ズ自体は2014年から活動していたものの、なぜ今になって妹分宣言するのか、しかも「妹分」というのは過去より「西城秀樹の妹分」とか「横浜銀蝿の妹分」とかそれなりに名前が売れた人がやることであり、今回のこれにどこまでのバリューがあるのかといえば「ほぼない」と断言できますし、かつ「1,808枚売れたらハレンチ☆パンチ復活」というのも、どこに向かって言っているのかは非常によくわかりますが、本当にそれでいいのかと、そこに勝算を求めるのはリスキー過ぎないかと、向かって言っているはずの相手は今こっちを見てくれるのかと、そもそも息はしているのかと、やっぱりスタッフを緊急招集して会議を開きたい気持ちにしかなりません。

気持ちはわかるんです。
それなりに一時代を築きそうになったD-topiaも今や所属タレントで一番の売れ線がざわちんという現状、冬の時代にアイドルを推した矜持と、現在改めてアイドルを擁してみるも如何ともし難い現状。そして限られた使える手札。
デビュー時からのキャッチ「わたしだけに賭けて」は面影ラッキーホールからの引用として、アイドルがそこから持ってきてはいけないという点についてはまずペナルティを課したい気持ちですが、それでもいくらスタッフを緊急招集しても「自分にはもうこれしかできることがありません!」と日本兵ばりに涙を流しながら訴えられたら「う、うん。そうだよね。頑張ってるよね。」としか言えません、たぶん。
頑張ってください。カバーなので1枚買います。それ以上は買いません。

あと、今は別レーベルでやってるAira MitsukiSaori@destinyに幸あれ。

1.ハレンチ☆パンチ名義

2.80★PAN!名義

3.80_pan名義