男性アイドルのドラマ出演のこと

北村匠海、宮藤官九郎×水田伸生のドラマ「ゆとりですがなにか」にレギュラー出演

スターダストの男子グループ勢、EBiDANから遂にキー局のドラマへの出演者が登場しました。

ご存知の通りジャニーズ事務所はメディア統制に長けておりまして、他事務所の男子アイドルが目立つ所に出張ろうとしようものなら全力出してアレな類なことをされるため、なかなか他の事務所が浮上できないという事情がこれまでございました。

K-POPがドンと売れた際に男子グループもこぞって大ヒットした背景には、先方は事務所も海の向こうですので、ジャニーズ事務所がいつものようにアレな類なことを行った場合、直ちに人種差別として国際政治問題化するために動きようがなかったという事情があるのでは、と当時は勝手に推測して楽しんでいたものです。

今回出演の日本テレビは最近はキー局の中でも視聴率トップを走っているわけですが、ことジャニーズ事務所の所属タレントが主演級で出演するドラマを見てみると何となく面白い。
以下、2012年以降の流れ。前の数字は1週間のドラマ枠全体の数、後ろの数字はそのうちジャニタレが主役級で出演しているものの数。

2012/1C:3/1(山田涼介)
2012/2C:4/2(相葉雅紀・森本慎太郎)
2012/3C:4/1(知念侑李)
2012/4C:4/1(中山優馬)

2013/1C:4/2(長瀬智也・稲垣吾郎)
2013/2C:4/1(中島健人)
2013/3C:4/1(藤ヶ谷太輔)
2013/4C:4/2(亀梨和也・佐藤勝利)

2014/1C:4/1(平野紫耀)
2014/2C:4/2(二宮和也・重岡大毅)
2014/3C:4/2(山田涼介・阿部顕嵐)
2014/4C:4/2(丸山隆平・舞祭組)

2015/1C:4/2(東山紀之・岸優太)
2015/2C:3/0
2015/3C:4/0
2015/4C:4/1(玉森裕太)

2016/1C:4/1(亀梨和也)
2016/2C:4/1(大野智)

けっこう毎クールいるように見えるのですが、2012年2クール目から2015年1クール目には深夜24時を回ってからの半ば関東ローカルのドラマ枠があり、そこが事実上ジャニの独壇場でして、若手グループやジュニアのメンバーや吾郎ちゃんが主演を張っておりました。
ので、そこを除くと意外に少ないのです。朝日は若干ドラマへの取り組み方が他局と異なるようなので同じ程度のですが、フジはドラマ枠自体が多いというのはあるものの、だいたい1クール1人は出ていますし、TBSもフジよりやや少ないにしても日テレよりは多い。

そこは、日テレのドラマ班の中の人物の横暴にジャニーズ側が怒ったからだとか、逆に番組のネットでの二次使用を進めるに当たってそれを拒むジャニが嫌で日テレ側ができるだけ使わないようにしているとか、いくつか噂は聞こえてくるのですが、まあそれはどっちでもいいや。

さらに先日のSMAPの件で半ば公式化された内部紛争ですが、日本テレビのドラマ、出演者ご覧になってもSMAPのメンバーいらっしゃいません。日本テレビはニュース系番組に櫻井くんや亀梨くんをキーマンとして送り込んでいるように元々かなりメリー寄りであり、そのせいなのですが、その流れで考えると異質なのが2015年4クール目、飯島派Kis-My-Ft2の玉森くん。
深夜枠ではあるもののこれ相当飯島さん相当うまいことやって枠取ったんだろうなと思うのですが、ああいうことになって以降その枠は普通のドラマ枠になり、他枠も完全に日テレ既定路線。いろいろ無念。

で、スターダストの話。
北村くんは既に「セーラー服と機関銃」にキーとなる役で出演していたり、俳優としての実績を上げつつありますので、「アイドル」扱いから除外されたため既にアレな類なことの対象ではないのか、そういうジャニーズ系の諸々があって相対的な発言力が低下し、かつドラマの方には他局ほど影響が大きくない日本テレビだからこそ、スターダスト張り切ってぶち込んできたのか。このタイミングから今後レギュラー出演というのも何かありげ。

何にせよ、これまではTOKYO MXか地方局か、キー局でどれだけ頑張っても日曜夕方の5分番組が精一杯だったEBiDANがここから風穴を開けていくのか、それとも良くも悪くもSMAPの件で一枚岩になったジャニーズがここからまた抑え込むのか。いろいろ面白い。

というわけで、いつにも増して推測に推測を重ねたお話でした。