Mbongwana Star / From Kinshasa (Album)
ああ、これはあかん音や。
1990年代後半、Nuyorican Soulというのがありました。Nuyoricanというのはニューヨーク在住のプエルトリコ人のことを指すのですが、ハウス・ジャズ・ガラージ・ソウルといった欧米中心の音楽にこってりとサルサ・ラテン系のエーゲ海界隈の音楽をクロスさせたNuyoricanならではのサウンドでございました。実際、ラテン系のリズムにはソウル・ジャズあたりの音楽はすごく合うということは何となく頭で考えても理解できます。
一方、アフリカの民族音楽は完全に打楽器中心の、エーゲ海界隈の民族音楽よりは鋭角的な音。だとしたら、合わせていく欧米の音楽も鋭角的な方がしっくり来るはず。このアルバムはそういう音楽です。コンゴとフランスの混成バンド。コンゴの民族的な音に合わせていく欧米側はエレクトロ、ポストパンク系のサウンド。まさに鋭角。そして案の定、アホみたいにマッチしている。かっこええ。
世界中の音堀っくり返したらこういう組み合わせがまだまだ出てくるのではないかと思うとテンション上がる。これ以上幅広げると経済的に立ち行かなくなるので、非欧米にはあんまり頑張らないようにしているんですけど、でもこういうの出てきちゃうとねえ。とりあえず、生で聴きたい。絶対洒落にならないレベル。
そして我が家には大概な数のCDの在庫がございますが、これ初めての「ん」で始まるミュージシャンのCDです。ようこそ。