板東英二何やらやらかした件で主に名古屋圏の放送局の特番が放映中止になってるみたいですが、東京ではいまだにこんな広告が電車に貼ってあります。

正直やらかしたとされることがそういうことだけに、これ掲示し続けるのは大変によろしくないのではと思うんですが、すごく腹が据わっているということでよろしいのでしょうか。

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2012年の10枚。洋楽4枚邦楽6枚。今日は洋楽4枚。
何か今年は有名どころのアルバムでみんなが「これは!」って言えるようなのがあまりなかったような気がする。各雑誌も困ってるみたいで大変そうです。
当然私は好き勝手に選んだところ、例年以上に大変に地味な感じになりました。


DIIV / Oshin

ネオサイケ様、蘇生!
歪まないが深いエフェクトのかかったギター、皮膜のように曲を覆うシンセ音。アメリカでのブレイクを果たせなかったThe Chameleonsの生霊がブルックリンの若者に取り憑いたが如きガチっぷり。正味の話、そこからの直接の影響と言うよりはむしろInterpolあたりに感化されたのであろうとは思うのですが、その後自分たちなりに更にオリジナリティをヒネってみたところ360度回転してしまってこの体たらく、ということとしか思えない本格派80年代UKサウンド
だから別に何も新しくないのだけど、楽曲レベルが異常に高いこともあり、やたらと思春期の魂が揺さぶられるのです。2012年「高校生の時に聴きたかった音」ナンバーワン。


Dexys / One Day I'm Going to Soar

1stはモッズ、2ndはトラッド、3rdはプレップにとアルバムごとにスタイルを変えメンバーを変えていったDexy's Midnight Runners。その後フロントマンのケヴィン・ローランドは総スカンを食らった女装ジャケのソロ・アルバム等、何をやってもうまくいかずに辛酸を嘗め続けていたのですが、ここに来て「Dexys」名義、遂に27年ぶり4枚目のバンド音源で完全復活。
The Style Council前、1stアルバムの頃のメンバーだったミック・タルボットが全面的にサポート、過去のメンバーも多数参加して出来上がった音は、ラッドもトラッドもプレップも関係ない、その人生でいろいろ削ぎ落とされたかのようにまっさらな「ただの音楽」。これが無闇に心に来るのです。人生紆余曲折の果てに音楽だけしか残らなかった男の歌。


Cloud Nothings / Attack On Memory

アルビニ先生のエンジニアリング作。
彼自身の演奏音源は、Big Black時代を筆頭にガッキガキのサウンド・プロダクションにもかかわらず作品・楽曲によってはジャケットのアートワーク同様そこはかとなくファニーさの漂う瞬間もあったりするのですが、エンジニアとして携わった作品ではそのような抜けた空気を持つものはさして多くなく。自分が聴いたことのあるバンド音源の中ではMcLuskyがその筆頭だったのですが惜しくも解散し、しばらく殺伐重戦車地獄が続いた後、ようやく現れた「ファニーさ」を体現できるバンド。だからいかにもな重い音もかっこいいのですが、やっぱりすこんと抜けたポップな軽味を持った楽曲の方に耳がいってしまいます。それ系の楽曲はPVも馬鹿。非常に自分たちのことをよくわきまえていて素敵です。


Alt-J(△) / An Awesome Wave

2012年「こんな音楽聴いたことねえぞ」大賞。本当に何を聴いて何を食ったらこういう音になるのかさっぱりわからない。リズム処理の感じから、ダブステップ的な音像構築を生バンドでやってみたら、みたいなところから始まっているような気はするのですが、曲によってはヒップホップ的なマナーが混じっていたりトライバルな匂いもしたりニューウェイヴっぽくもあったりと最終的に録音された楽曲に掴みどころまったくなし。わずかなバイオを読む限り、リーズ大学の学生寮の地下で夜な夜なセッションを繰り返した結果こんな奇天烈な音が生まれ落ちてしまった模様です。
ちなみにバンド名の(△)、本当は半角のデルタなのですが、日本の環境だと文字化けするので三角で代用。というか本当のバンド名は△が本体でその読みが「Alt-J(アルトジェイ)」なんだそうです。そっちもわけわからねえ。
この人達、PVがどれもいちいちヤバいので検索して全部見るのお勧め。ただ初見だと絵の方ばっかり目が行くので、後で曲だけ聴き直そう。

今年はこれで終了。明日は例年通り紅白でツイート三昧の予定。
良いお年を。