「Tomato n' Pine」というグループ名、考えてみればPineだけだったらパイナップルではなく「松」なので、グループ名の和訳として一番近いのは「トミーとマツ」だと思います。
ともあれ、彼女達の唯一となるであろうフル・アルバム「PS4U」は自分のような楽曲派サブカル糞野郎にとっては一大傑作でして。シングル表題曲の完成度はもとより、21世紀の現代にここまで清々しくパクりを行い、かつ「元曲より断然こっちの方が好きっす」と言わせてしまう勢いに満ちた"Train Scatting"、著しく覇気のないファンクネスが「21世紀に蘇生したラ・ムー」というフレーズを呼び起こす怪曲"ワナダンス!"、90年代ハウス的にリフォームされた傑作カバー"渚にまつわるエトセトラ"等々、いろいろと心に来る曲が満載です。

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“ニューキャンディーズ”が来年4月デビュー

最終的なユニット名は未定ということですが、このオーディションの張り方を見る限り「既存ブランド価値に乗っかる形での新商品のリリース」という形であり、これ要するに「午後の紅茶キャンディー」や「ポテトチップス焼きそばUFO味」と同じパターンの人間版ということになります。
とはいえAKBグループの地方や海外への拡大もおよそそのブランドの力に依った形で動かしているわけですし、モーニング娘。の、メンバー全とっかえ状態で「今」のアイドル仕様にリニューアルしつつもグループ名は維持するという方針にしてもその名前の持つブランド価値に期待しているわけで、だいたいどこでもやっている戦法。
つまり、さして変わったやり口でもないのですが、ここ最近ではAKBの一部を抱える程度で独自で動かせる有力なブランドを持てていないナベプロが、それでもアイドルビジネスにいっちょかみしたくて無理やり35年前のブランドを引っ張ってきたのが結果として珍しげに映るという話であり。

そもそも「ナベプロ」「日本クラウン」「キャンディーズのカバー楽曲」と並んだ時点で21世紀の日本においてはイマイチ要素の数え役満状態であり、それだけでもう何だかいたたまれない気持ちになっています。写真の並び的にも右のミキちゃん(口元的に)と左のスーちゃん(肉付き的に)は何となくわからんでもないですけど、真ん中のランちゃんにはものすごく違和感があるよ。
それでも最終結論は石破茂先生の評価を待ってからだ。