アイマスのシングル、結局5曲とも3万枚以上売ってベストテン入り。
そんな中、ミスチルが1位は取ったものの17万枚強というかなり厳しい数字。
4月に入ってからタワレコ店内BGMや有線のミスチル率が高まり、複数企業で彼らの旧曲を使用したTVCMが流れています。全ては5月のベスト盤リリースへ向けての仕込みというわけですが、彼らのベストがコケたらもう本当にAKBとジャニ以外これから売るものがかなり本気でなくなっちゃいますからそりゃもう必死。レコード会社というか、パッケージメディアの威信を賭けた戦いなわけですが、前哨戦はちょっと不穏な感じ。

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ということで、21日と22日はももクロのライブ2DAYS行ってきたわけですが、両日全く違う構成で。

21日はある程度メンバー個々の立ち位置や個性をわかったうえでバラエティ・ショーと捉えれば十分楽しかったのですが、予備知識がないまま「ももクロを初めて見に来た」という人にとってはちょっと辛かったかもしれません。ももクロとしてのパフォーマンスは10曲ちょい、あとはゲストも呼びつつソロだったり5人のうち2人が組んだユニット形式だったり。
とりあえず印象に残ったのは、あーりん(桃)ソロ時の森高や松浦亜弥の全盛期レベルにパッキパキに完成されたメタアイドル感と、一番グダグダだったデューク・エイセスとの絡みの際のれにちゃん(紫)のありえないほどの満面の笑顔でしょうか。アンコールで全員出てきた時にワイルドワンズデューク・エイセスに笑顔で絡むメンバーを見て一瞬「介護」という単語が頭をよぎったのはここだけの話。

あと、その最後に一組ずつゲストの名前をメンバーが呼び、呼ばれた人から挨拶してステージを退場するという段取りだったのに、呼ばれないうちにきょろきょろしながら退場しようとしている指原莉乃に「噂通りの指原」感を感じました。


22日はガチで5人のみ、しかも360度ステージなので、背景映像等の演出を効かせることもほとんどできないという悪条件。
これまでの彼女たちのライブには常に「過剰」な勢いに満ちていて、それこそが彼女たちの真骨頂と思っているわけですが、今回はそれが実に「ちょうどいい」と感じました。自分がこれまでに見たAXとかZEPPとかのキャパの時に感じていた「過剰」はつまり、ほとんど飾りなしのアリーナクラスの場で通用するパフォーマンスを、それ以下の箱やさらにその前から続けていたということであり。
今年になって確かに露出も増えたし、それでキャパがぐっと大きくなっていることは確かですが、それでもここまで基本「ライブの評判とその評判に違わぬすごさ」でもって動員を増やしていくという、およそアイドルにあるまじき流れでここまでやってきた、その頂点がこのステージだったのかなと。

アンコール最終曲は2008年の結成初イベントで披露された最初のオリジナル曲「あの空へ向かって」。きっちり古参にも落とし前を付けるセットリスト。そして恒例のベタな自己紹介、MC前に必ず言う曲名紹介も変わらず継続。初期の「何とかしてメンバーや曲の名前を覚えてほしい」という思いから始まったものだと理解していますが、今も新規ファンにとってハードルを下げる役割としてきちんと機能しているわけで。でかくなりつつも初心はブレてない。

で、次は西武ドームなわけですが。
初めてホールでのワンマンライブを開催したのが2010年12月。その後ZEPP等でもやっていますが座席が出たりしていて把握しにくいので、とりあえず数値がわかる範囲で東京近郊でのワンマンライブの会場と動員の推移はおよそ以下の様な流れ。

2010.12 1,200(日本青年館
2011.04 2,200(中野サンプラザ
2011.08 6,000(よみうりランドEAST
2011.12 10,000(さいたまスーパーアリーナ
2012.04 17,000(横浜アリーナ
2012.08 30,000(西武ドーム

どこぞの国の通貨インフレ並みの伸び率。途中で何かの大ヒットでもあれば別ですが、そういう意味でのわかりやすいブレイクは一切なしでこれ。今回の横アリも即完、全国でパブリック・ビューイング開催という状況を考えれば、次の30,000もあながち無理な数字ではない。日曜のライブ観ていて「この子たちはどれだけ生き急いでいるんだ」という感覚はあったのですが、それは最初に観た時から何となく感じていることで、正直彼女達のパフォーマンスはこの先5年10年できる類のそれではなく、百田夏菜子(赤)基準で行けばもっても彼女が20歳になるまでに解散もありえなくないと思っています。だからこそ今のうちに観ておかなければいけないという気持ちが現場に走らせているわけですが。

西武ドームは演出を被せてくるのか、それとも彼女たち自身がネクスト・レベルに到達するのか。何にしてもとりあえず追えるところまでは追うつもりで。