高杉さと美、1年10カ月ぶり新作は気まぐれスイーツソング

高杉さと美、捨てられていなかった。1年10ヶ月ぶりって書いてあるけどCDシングルで言えば3年半ぶりっすよ。1年10ヶ月前のアルバムは最高位104位累計1,700枚っすよ。それでもまだいる。3月にベスト盤出してツアーしてこれで終わりかと思っていたGirl Next Doorも5月にニューシングル発売決定してるし、エイベックスは本当に面倒見がいい会社だと思います。

ーーーーー

昨日は幕張メッセの米米クラブ・プリプリ・TMのチャリティーライブへ。
海浜幕張駅の時点で微妙に他のフェスと違う。駅周りの群衆が自分も含めてありえないアラフォーまみれっぷり。他の用事で来ていたと思わしき女子高生が怯えるレベル。そして微妙に駅前のテンションが低い。いやきっとみんな盛り上がっていたんだろうけど、リソースの限界が若者ほどないのか。会場に入ってもそのリソース不足は深刻な問題で、喫煙所が地方競馬場みたいな雰囲気で少し怖かった。
ただ、根本的に足りないわけではなくて、ライブが始まったらちゃんと盛り上がったので安心した。みんな限りある資源を温存していただけだった。

制作協力にロッキンオン/スワンソングが入っているだけあって、会場セッティングはGO!FESをほぼ流用。それでも年寄りが揃うことを考慮に入れてきっちり指定席を潤沢に準備した形に。メッセにずらりとパイプ椅子が並ぶ光景は壮観でした。


■米米クラブ
いや、もう彼らは断続的にやってますから安心して見られる。お約束の「君がいるだけで」「浪漫飛行」をはじめのうちにさっさと片付け、小野田さんを呼び込んだ後は怒涛のショー。「狂わせたいの」「どうにもとまらない」のカバー連発から「Shake Hip!」というガチの流れ。完璧。「KOME KOME WAR」聴きたかったけどあれは始めると長いから今回は仕方ない。


■PRINCESS PRINCESS
今回全く演奏順が事前発表されていなくて、会場中が「次はTMだな」という空気の中で意表をついてプリプリ。
頭の「世界でいちばん熱い夏」の冒頭が完璧すぎてゾクゾク来る。相当練習してきたらしく、演奏全く問題なし。素晴らしい。次「Diamonds」。もう笑うしかない。
富田さんのドラムのスタイルが何故かジェフ・ポーカロ並みにリズムのお尻を引っぱたく感じに変わっていたのが謎なんですが、そのノリはそれでOK。気になっていたメンバー紹介も「岸谷…、旧姓、奥居香です!」という形できっちり期待に応えてくれて全てが万々歳。

が、事件は「M」で発生。
大サビ直前の一番歌い上げる、一番盛り上がる号泣ポイントでこともあろうか奥居さん豪快に歌詞を間違えた挙句「あばあばばばばばb」みたいになる。号泣する気満々だった女性陣含めて会場中が失笑。もしなんばグランド花月だったら会場の全員がずっこけていた。幕張でよかった。
MCでは「ここに立っているのが当たり前のように感じる」とか言ってて結局緊張してんじゃん。まあ、そういうのも含めて全体的にあったかい感じで終了。

しかし、音楽あんまり知らなかった当時ではよくわからなかったことが今ならわかる。"Oh Yeah!"はラモーンズなんだとか、"Get Crazy"はブギーの体裁をきっちり押さえてるんだとか。メンバー全員が楽曲制作に関与していたスタイルといい、まだ彼女達を超えるガールズバンドは出てない理由が何となくわかったような気がした。
とりあえずWOWOWでの放映時に「M」の惨劇をどう処理するのか知りたい。
あと、「夏フェス出る」って言ってた。


■TM NETWORK
サポートにFENCE OF DEFENCEの3名を加えた編成。
まずTK周りの楽器セッティングで爆笑する。キーボード11台を四方にぐるり配置。21世紀にそうする人があと世の中に何人いるのか。よってPC的な類のものは少なくとも彼の手の届く範囲になく、シーケンスの使用も最小限。ほぼ手弾き。それだけでお腹いっぱいになる。あの四角の中が彼の安住の地なのだな。やっぱ彼は昔からいろいろあって今に至るまで全然変わってないんだな。あと、鍵盤を弾く手がアップになったときに結婚指輪が見えてちょっとグッとくる。これまでのいろいろ考えるとやっぱりくる。伊達にいい夫婦の日に結婚してないよ。

そして問題はウツ。動きにキレがない。曲を続けてできない。速い曲をあんまりやらない。"Be Together"では頑張って回ったりマイクスタンド振り回したりしたけど、もう往年のステップは望むべくもなく。聴きたかったけど"Come on Let's Dance"とかやったら多分彼は死んでいたと思うのでこれはもう仕方ない。1ヶ月後の武道館では何とかもう少し頑張ってほしいものです。
木根さんはいつもどおりあんまり働いていませんでした。


複数以上出演する企画ライブで「知っている曲しかやらない」ことがここまでハナからわかったライブも記憶になく、非常に楽しく過ごせたわけですが、ただそれでも「ここに集まっている人たちのどれくらいが今もリアルタイムの音楽を聴き続けているのだろう」とふと思ったり。余計なお世話なんでしょうが。