昨日はサマソニ行っていたので帰ってきて速攻で寝ました。
14日のみの参加でしたが、非常に充実してよかったです。


■ねごと
去年11月にはクアトロすら持て余していた女の子たちが数千人の前で堂々のライブ。異様なスケールアップを遂げた先のシングルも余裕で再現以上のパフォーマンス。やっぱアホみたいに場数踏んでたのは伊達じゃなかった。
でも、何かお父さんみたいな気持ちで観てました。
10月のワンマンすげえ行きたいんだけど、既にチケット押さえたユニコーンと日程被っちゃってどうしようもない。即完して追加公演とか出ればいいのに。

the Telephones
30分間完全なノンストップですっ飛ばす。「暴れろー!」と「ディスコー!」のみで成立している恐ろしい世界。この世の中、そんなシンプルな世界観で個性を確立させているのがすごい。
もうあの輪の中に入れる年齢ではないんだけど、すごく眩しい。

■YELLE
何の知識もないまま見てみたらすげえかっこよかった。後から音源聴いてみるとポップだけどまあよくある感じのフレンチ・エレポップだったんだけど、見たライブではものすごくきちんとライブ・ミュージックとして成立してた。時々こういう出会いがあるのでフェスは楽しい。

Two Door Cinema Club
昨年に引き続き2回目。去年はまだフェスにも慣れていないこと丸わかりの、観客のひとつひとつのリアクションに喜んだりしながらのステージングだったのが、今回はもう実に落ち着き払っていて余裕すらある感じ。世界中回ってきて演奏もより一層こなれていて本当に素晴らしい。
あとは早いとこ次の音源出してほしいところ。

ONE OK ROCK
一度見ておきたかったのでちょっと覗いてみる。
音源はとにかく出すたびにメキメキとよくなっていき、ここ2曲はそれまでの楽曲のトリッキーさも封印し、実にシンプルなまま、でも間違いなく彼らの音になっていて感動すらしていたので。
でも正直、ライブはまだピンと来なかった。決して演奏も下手ではないし、一生懸命オーディエンスとコミュニケーションを取りながら盛り上げている。でも、出てくる音にどうにもキレがなく、微妙に響いてこない。PAとかミキシングのせいもあるのかもしれないけど。CD音源を初めて聴いた時のような刺激は受けられないまま数曲でOUT。
地力は絶対あると思うんだけどなあ。秋のアルバムは買うと思う。

Panic! At The Disco
このバンドは1stではエモだったのに2ndでは急に後期ビートルズ的な音に走り、メンバーの半分が脱退した後の3rdではまた1stに近いところに戻してみたり、正直なところ何をしたいのかよくわからんバンドなのですが。
演奏はサポート含めてすごいしっかりしてる感じはするんですが、どうにも耳にすんなり入ってこない。かっこいいんだけど、それ以上の何かは得られない感じでした。

マキシマム ザ ホルモン
マリンスタジアムにみちみちの腹ペコども。スタンドから見てもすごい絵面。
彼らは相変わらず阿吽の呼吸のコントMCを挟みつつ、パッキパキの演奏。とりたてて言うことが思い付かないくらいくらい、完璧なライブ。箱が大きくなっても微塵も揺るがないところがやっぱすごい。
ちなみにこの日のナヲちゃんのベストボケは
「今日は少女時代のオーディションを受けに来た。書類は通った。」

X JAPAN
間違いなくこの日のハイライト。というか日本史に残るレベルの衝撃。Interesting的「興味深かった」というニュアンス抜き、文字通りの意味で「おもしろいライブ(ありえないくらい)」でした。
感動と爆笑が同時に波のように襲ってくる奇跡のような1時間。

新曲「Jade」から入り「Rusty Nail」「紅」。演奏はきちんとかっこいい。でも序盤からいちいち火が噴き上がったり銀テープが飛んだり、明らかにステージ演出がつんのめり気味で笑う。

TOSHIからYOSHIKIにMCが移り、「hideやTAIJI、3月11日の被災者に…」「黙祷を行いたいと思います…」としんみり語っていたYOSHIKIが突然に、「モクトオオオオオオオウーーーーーーーー!!!」と、予想外すぎる奇声を発したときの会場全体を覆った「ええええええ!?」という、無言の、でも確かにあったあの空気を俺は忘れない。
笑いたい。でも笑えない。
あんな理不尽な黙祷は生まれて初めてだ。

その後もTOSHIとYOSHIKIで代わる代わる「暴れん坊将軍でいけー!」「やるときゃやれよー!」「本気出せー!」「気合いだー!」とものすごいボキャブラリーの数々で煽ってきていちいちおかしくてたまらないんだけど、でも当のX JAPANが、定食屋の店頭から世界制覇までの二十数年間のまさに波乱万丈の活動期間において、本当に暴れん坊将軍でやるときやって、本気出して気合いで全てを乗り越えてここまできちゃった人たちなので、そんな人たちに煽られたら「う、うん、…気合いだよね!」って思わないわけにいかないじゃないか。

きっとみんなもそう思ったのでしょう。最終曲「X」では物見遊山なはずの2階スタンド席の観客までほとんど全員を巻き込んでのXジャンプ。
そりゃもうすごい景色ですよ。

サウンドチェックまでした銅鑼が結局YOSHIKIのキックの的にしか使われなかったり、MCの半分以上は半ば絶叫混じりのせいで何言ってるのか皆目わからなかったり、後半の演出のスモークが多すぎて演奏が当面の間ぜんぜん見えなくなったり、突っ込み入れ始めたらキリがないのに、でも終わった後のこの満足感は何なのか。あんなに激しくアグレッシブだったのに、ライブ後はほっこり温かい気持ちになれたのは何なのか。これがX JAPANなのか。

とにかく不思議な、でもとんでもなく素晴らしいライブでした。
あんなライブ、これから一生の間にまた体験することがあるのだろうか。

Suede
レッチリと一瞬迷ったけれど、レッチリは恐らくニューアルバムのツアーで間違いなく近々で来日すると踏み、これで少なくとも当分は見られないであろうSuede優先で。
3番目の大きさのソニックステージでPA卓付近でまだ多少の余裕があるという、ちょっと寂しい入りだったけど、幕前から歓声や拍手が頻繁に上がるなど、熱度は濃い感じのオーディエンスでスタート。

何か手を加えたどうか言及は避けますが恐ろしいほど雰囲気の変らないブレットと、加入時17歳の美少年だったのに、素敵に小太り&薄髪化したリチャードくんとの対比を楽しみながら、それでも音は変らず、実に安定。ほとんどMCも入れずに片っ端からヒット曲を連発し、ブレットはマイクをブンブン振り回し、何度もステージ下に降りてきて揉みくちゃになり。

バックには時折彼らの音源のジャケット写真が映し出されるものの、演ってる曲とシンクロするでもなく、意味不明。またこれも時折、ひだひだのカーテン模様が映し出されるものの、これは"Animal Nitrate"のPVを模したものなのか意図不明。ちょっとそこらの演出の不可思議さはあったものの、ライブは総じて良好。
さすがにレア曲"Stay Together"は演らなかったものの、本編は"Beautiful Ones"で締め、アンコールはド名曲" Saturday Night"。泣けるじゃないか。


しっとりと終わりすごくいい気分。
向こうのステージではまだ少女時代やっているようでしたが、この余韻で帰りたいと思い、ここで今年の俺のサマソニ終了。

結局The Pop GroupBow Wow WowもP.I.L.も観なかったわけですが。そもそも14日に行こうと決めた決定的な理由がX JAPAN見たさだったし、The Pop Groupは、あれは回顧の対象としてはいけない音だと思うし、Bow Wow Wowは、そもそも40過ぎてから歌っちゃいけない歌だと思うし、P.I.L.はキース・レヴィンが居なかったら意味ないと思っているし。
そんなこんなで。後悔はしていない。
とか言って、今押さえている秋のライブチケットはカーネーション&面影、岡村靖幸ユニコーンと、見事におっさんな感じではあるのですが。

でも今年は8/27-28にTOKYO IDOL FESTIVALがある。
2日券取った。俺の夏はまだ終わらないよ。