本日、ライブ帰りのため週一分サボり。最近多いな。

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この間「ベストヒットUSA」見てたらデビッド・フォスターがゲストで出てて、おおよそ以下のようなことを言っていた。

自分の10代の義娘は、ラジオから流れる曲の歌詞は知っているが、その歌を誰が歌っているかはまったく知らないんだ。「アーティスト・カルチャー」は終わり、今や「ソング・カルチャー」の時代になってしまった。これはとても嘆かわしいことだ。

まだまだ日本に比べると「スター」が生まれる素地があり、アーティストの「脱レコード」的な動きも早いアメリカでも、見る人が見るとそうなんだ。iTunesでもアルバム楽曲であろうと「曲」の単位で購入できるようになり、相対的に曲の「そのアーティストである意味」が弱体化している点は、着うた文化の日本と同じということで。
いや、日本の方がヤバいのは確実として。

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本日、このイベントに行ってまいりました。
自分の行くライブとしては類を見ないくらい未成年と思わしき女子の数が多い。自分は概ねクアトロでは向かって右手後方に陣取るのですが、いつも以上に背の高い人がいなくて、非常に見通しが良い。そんなわけで出演順に何となく。


■キノコホテル
音もビジュアルも言動もあそこまでガチガチにコンセプチュアルに固めて、果たしてきちんと身動きが取れるんだろうかという、消極的興味。前半こそ「似たような曲ばっかだよなあ」とか思いつつ聴いていたんですが、徐々にじわじわ来た。遅効性のグルーヴと言っていいのか。GSテイストの影に隠れたサイケデリックな部分がだんだんと毒のように体に回っていく感じがする。悪くないわこれ。

東京カランコロン
本日の主目的。音源聴いてそれなりに気に入ったのですが、あちこちでライブはすげえぞという話を聞いていたので、近々のライブを探したら今日のこれだったので、他メンツも面白いし喜び勇んでチケット取った、という流れでして。
で、結論。すげえわこいつら。
音源を聴いていても、1曲の中での振れ幅が大きく、次に出てくる音がどうなるのかというスリリングさがあったのですが、その時の気持ちを何倍にも増幅した感じ。「アンサンブルとしてよくできてる」の正反対。異物と異物がぶつかった衝撃にも近い「何だこれは」的な驚き。滅茶苦茶おもしろい。そして、演奏だけでもそんな気持ちになるのに、紅一点のKey担当せんせいが驚異的な不思議ちゃんっぷりを発揮して、もう彼女の周りだけ変な空気が漂って、ステージ上もカオス。
いや、見たことないわこんなバンド。

竹内電気
正直、メジャーデビューしてからの彼らにはあんまり期待していなくて。何をやるべきか迷いまくっている気がするというか、引き出しの多さがいい方向に向かず、単に「小器用」に聴こえてしまっている感があり。ハッピーなライブをやろうという気概は感じるし、各々の技術も十分なんだけど、でも、GO!FESの時に見たFLOWのライブのような、「君たちはどっちを向きたいんだい」と質問したくなるような、ちょっとやり切れない気持ちにさせられたライブでした。

■おとぎ話
正直、音源をきちんと聴いたことがなかった。何回か試聴はしてみたんだけど、いまいちピンと来なくて。でも、ライブは大変にかっこよかった。
何というか、音のベースは極めてフォークソング的なんだけど、それを今なりのやり方で再構築しようとしているように聞こえた。もう一度、音源を聴いてみよう。

■ねごと
閃光ライオット出身の、まだティーンも混じっている女の子たちなので、正直、演奏的には何にも期待していなかったのですが、意外や意外、相当できる。リズム隊が特にしっかりしているので全くブレがない。
とはいえ、曲や演奏に無二の何かがあるともまだ思えず、これからという感じ。本当にすくすくと伸びていけばいいと思う。
というか、閃光ライオット同期のGalileo Galileiはメディア展開込みでメジャーに引っ張り上げられようとしている中、彼女たちはひたすら地味にライブ。しかも対バン相手が今日の4組をはじめ、PlentyとかSister Jetとか赤犬とか、相当に癖のあるメンツだらけ。揉まれて育て、という方向性のようです。
1年後くらいにもう一度見てみるのもよいかも。


東京カランコロンはCD音源聴いてからライブ映像見ると面白いかもしれない。
CD1曲目だけフル音源がMySpaceに置いてありますので、それで。ライブ本番で聴ける音のレンジはこの映像どころじゃないんだけど。