松田聖子の"夏の扉"の「フレッシュ フレッシュ フレーッシュ」の「レ」はよく聴くと「L」の発音っぽいので、要するにあれは「生肉 生肉 生肉ー」と歌っていたのだと今更気付いた。

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PSYさんの"江南スタイル"がビルボード2位まで行きました。この伸びから行くとよほど強い曲が初登場で来ない限りは来週1位です。本人もアメリカのプロモーションにジャスティン・ビーバーのマネージメント担当を付けたという話。本気です。でもいろいろ各国の反応見る限り、この曲はやはりかなりノベルティ・ソング的というか、時々発生するキワモノヒットのひとつで間違いないようです。

1974:Carl Douglas / Kung Fu fighting(全米1位・全英1位・イギリス)

1982:Taco / Puttin' On The Ritz(全米4位・西ドイツ)

1985:Baltimora / Tarzan Boy(全米13位・全英3位・イタリア)

1986:Falco / Rock Me Amadeus(全米1位・全英1位・オーストリア)

1991:Right Said Fred / I'm Too Sexy(全米1位・全英2位・イギリス)

1994:Rednex / Cotton Eye Joe(全米25位・全英1位・スウェーデン)

1995:Scatman John / Scatman (Ski-Ba-Bop-Ba-Dop-Bop)(全米60位・全英3位・アメリカ)

1996:Los del Rio / Macarena(全米1位・全英2位・スペイン)

2002:Las Ketchup / The Ketchup Song (Asereje) (全米54位・全英1位・スペイン)

これらのヒット曲群の最新版と捉えると非常にしっくりきてわかりやすい。英米以外の国が多いのは、メディア関係者の誰かが強烈な印象の曲を聞き付けて面白がって紹介したりすることが発端だったりすることが多いからでしょうか。PSYさんをアメリカで面白がって仕掛けた人はつまり、"オジャパメン"を「ごっつええ感じ」に持ってきたダウンタウン関係者に極めて近いノリ。まあそうなると「一発屋」に近いところにもなりがちなのですが、でも考えてみればBeatie Boysの"Fight For Your Right"も正味このノリにかなり近いヒットだったわけで、実力があれば彼らのような稀な例も生じるということで。

ただ、韓国本国の報道ではそういう企画モノ的な捉え方ではなく「韓国文化が世界に浸透した結果」みたいな大きめの話になってます。
Falcoが大ヒットしてオーストリア文化がアメリカに浸透したかと言えばまったくそんなことなかったわけですし、そもそも韓国の人たちはPSYさんが世界的に「正しい韓国文化」ということになって本当にいいのでしょうか。もしそうだとすれば、日本でにおける美男美女によるかっこいいアレは、完全に「間違った韓国」ということになりかねないんですけど。まあ、大統領の竹島関連の件以来、KARAとか少女時代とか既に名を上げている人は普通に出演しているものの、テレビ局も「K-POP」という大きな括りで持ち上げて何かを言ったり新しいグループを紹介することが劇的に少なくなっていますし、今後おっさんおばさんが飛び跳ねてる曲ばかり日本に紹介されるのもかなわないので、日本では間違えててもいいことにします。

でも、Wonder Girlsとか少女時代のアメリカプロモーションを担当した人の今の気持ちを思うと胸が苦しくなってきます。「よりによってそっちかよ…」的やるせなさ、「俺達のやってたことって何だったんだ」感がひしひしと伝わります。そして相変わらずワイドショーでちょっと紹介する程度でこのヒットにひたすら目を瞑っている感のある日本のそっち関係者の気持ちもわからんでもないけど、もうこうなったら"江南スタイル"には空前絶後の全世界的メガヒットになっていただき、日本で「憧れのかっこいいK-POP」にどう落とし前を付けるのか見届けたい気持ちでいっぱいです。完全に無視し切ったらそれはそれですごいぞ。