第70回紅白歌合戦の歌唱曲のこと

紅白歌合戦、歌唱曲が出ましたので今年も「歌唱曲がいつリリースされたのか、売れた曲なのか、過去紅白で何回歌ったのか」の一覧。
曲名の後のカッコ内の数値が過去に歌った回数。数字無しは初披露、「※」付きは「他人名義の曲ですが歌います」パターン。

歌手名 曲名 発表年(売上)
aiko 花火 1999(213,000)
いきものがかり 風が吹いている(2) 2012(73,500)
石川さゆり 津軽海峡・冬景色(11) 1977(730,000)
AKB48 恋するフォーチュンクッキー(2) 2013(1,549,300)
丘みどり 紙の鶴 2019(40,400)
欅坂46 不協和音(2) 2017(800,100)
坂本冬美 祝い酒(4) 1988(355,000)
椎名林檎 人生は夢だらけ 2017(アルバム)
島津亜矢 糸※ 1992(カバー)
Superfly フレア 2019(配信)
天童よしみ 大阪恋時雨 2019(4,100)
TWICE (メドレー)  
乃木坂46 シンクロニシティ 2018(1,316,400)
Perfume FUSION 2018(カップリング)
日向坂46 キュン 2019(622,000)
Foorin パプリカ 2018(131,600)
松田聖子 (メドレー)  
MISIA アイノカタチ 2018(41,400)
水森かおり 高遠 さくら路 2019(63,700)
LiSA 紅蓮華 2019(55,900)
Little Glee Monster ECHO 2019(25,400)
     
(メドレー)  
五木ひろし VIVA・LA・VIDA! 2019(13,300)
Official髭男dism Pretender 2019(31,900)
関ジャニ∞ (メドレー)  
Kis-My-Ft2 Everybody Go 2011(451,100)
King & Prince (メドレー)  
King Gnu 白日 2019(配信)
郷ひろみ 2億4千万の瞳(5) 1984(213,000)
GENERATIONS EXPerience Greatness 2019(46,000)
純烈 純烈のハッピーバースデー 2019(83,800)
菅田将暉 まちがいさがし 2019(配信)
DA PUMP (メドレー)  
氷川きよし 限界突破×サバイバー 2017(21,600)
福山雅治 (メドレー)  
Hey! Say! JUMP 上を向いて歩こう※ 1961(カバー)
星野源 Same Thing 2019(配信)
三浦大知 Blizzard 2018(32,600)
三山ひろし 望郷山河 2019(49,300)
山内惠介 唇スカーレット 2019(94,100)
ゆず (メドレー)  
RADWIMPS (天気の子) 2019

演歌勢の方が下手したら「今年リリースされた曲」を歌う確率が高いのではないかという、ひと昔前なら考えられない事態。
でも純烈は不祥事があっても売れ続けているし、天童よしみはまだ数字にはなっていないとはいえ今年の曲は相当に評判がいい。
そして、氷川きよしは「メドレー」とは言いつつ「限界突破」の文字があるので、遂に演歌枠からはみ出てしまう、こちらも異常事態。
とは言うものの、そもそも彼のInstagramがもういろいろ異常事態というか、遂に本領発揮というか、そんな感じなのでこれでいい。

そして石川さゆりは相変わらずのルーチン。

いろいろ工夫して毎年変化を付けている紅白ですが、変わらないものもあっていい、と思います。

表作っていて正直、もはやCDの売上数を掲載するのはどこまで意味があるのだろうかと思いつつ、代替の数字がないので止むを得ず。
テレビ見ている分にはリトグリやヒゲダンの方が売れているわけですが、CDの売上を見るとLiSAの方がずっと売れている。
CDが売れるジャンルと、もうおおよそがストリーミングで聴いているジャンルとはもう一概に比較できんです。

というか去年今年くらいにリリースされた曲見てみるともう「国民的ヒット曲」なんて出てきようがないことがわかってしまいます。
ありがとうございます。アニソンがアニメ好きの人にしか響かないのと同様に、J-POPは「J-POP好き」の中にしか響かないコンテンツになっています。
それでも紅白歌合戦のフォーマットを続けなくてはいけないスタッフが、必死になって竹内まりやとかビートたけしにオファーを出すのです。頑張っているのです。許してください。

ジャニーズのSixTONESとSNOW MANのレーベルのこと

ジャニーズ事務所の新グループ、SixTONESとSNOW MANが、1枚の盤に両グループの曲が収められる、いわゆるスプリット盤というエグい形で同時デビューしますよという話は以前にしました。ネタにしつつも正味「ふーん、大変やな」くらいの気持ちだったのですが、今さっき大変に重要なことに気付きました。

SixTONESとSNOW MAN、所属レーベルは別です。SixTONESはソニー、SNOW MANはエイベックス

それでスプリット盤ってどういうことよ、とは思いますが、正味まだジャニーズ事務所がレーベルに対して絶大な力を誇っているということで説明は付くと思います。
それでも、こういう「別レーベル制作の楽曲が1枚の盤に収録される」事例というのは、ベテランの「オールタイムベスト」的なもの以外では記憶になく。
ジャニーズ事務所ヤバい。いまだにヤバい。

で、すごく気になるのはオリコンでどういうカウントがなされるのかということ。
普通に考えれば会社が違うのですから、SixTONESが先のソニー盤とSONW MANが先のエイベックス盤とでは別カウントになると思うのですが、でもカップリング曲が異なるシングルを1枚のシングルとして集計した始祖は少年隊の「仮面舞踏会」だったり、オリコンのルールすらコントロールしてきたジャニーズですから、どうなるかわかりません。
ジャニーズ事務所ヤバい。いまだにヤバい。

つうかひと昔前、ジャニーズ所属のグループをすごい勢いで自社レーベル「Johnnys Entertainment」に集約する動きがあったはずなのですが、それは今どうなっているのでしょうか。
正直なところ、最近は他社に影響力をキープしたい欲の方が強い感じですが、そこは数字とかいろいろ計算した結果なのでしょう。
ジャニーズ事務所ヤバい。いまだにヤバい。

現役男性アイドル/ダンス&ヴォーカルグループの有料単独公演の最大キャパ・2019年秋版のこと

現役男性アイドル/ダンス&ヴォーカルグループの有料単独公演の最大キャパ・2019年秋版。
半年に一度、女性版・男性版を作成していますが、いろいろあって今回の男性版、大幅に遅れました。
でも「秋版」と言い張ることにします。

(会場・動員部分の基準)

  • 有料の単独公演のみ。無料イベントやCD特典の券で参加できるイベントは含みません。
  • ただし、他に出演者がいてもあからさまに「前座」っぽい感じのはセーフ(主観)。
  • 会場ベースでの比較のため、満員になったかどうかは問いません。つうかわかりません。
  • ライブハウス等、椅子の有無等でキャパ大分変わりますが、基本最大キャパで。特にVISIONとかclub asiaは箱のキャパが複数フロアの合計なので、絶対違うとは思いながらも。
  • 実施済み以外に公演が告知されているものも含みます(「予定」表記分)。
  • 自前の箱等での「定期公演」は除きます。
  • 抜け漏れご容赦。
  • 今回から観測対象にしたのには★、前回から会場キャパが上がったものは(↑)表示。
  • (活動停止)は停止済みのグループだけで、発表済みでもまだ活動してるのには付けてません。

(CD売上部分の基準)

  • オリコンで最も売れたシングルの累計売上数(カッコ内は発売年)。
  • アルバムが最大の売上の場合「※アルバム」の注記。
  • シングル・アルバムもオリコンの集計記録が一切出ていない場合は「記録なし」表示。
  • 順位はこれまでの最高順位ですが、最高売上枚数の盤が必ずしもその順位のものとは限りません。
  • (↑)は、前回記録時より売り上げか順位が上がった場合に付けてます。

(Twitterフォロワー数部分の基準)

  • ここ数日でのそのグループの公式Twitterアカウントを検索した際のフォロワー数。
  • 運営アカウントのフォロワー数で、前回より増えたら(↑)、前回より10%以上増えたら(↑↑)、減ったら(↓)。

で、前回女性版があんまり多かったのでPDFで公開にし直したのですが、実はデータの取り回しもそっちの方が楽なので、男性版は今回からPDFのみでの公開にします。
ということで、以下のPDFをご覧ください。

現役男性アイドル/ダンス&ヴォーカルグループの有料単独公演の最大キャパ・2019年秋版

今回、調べながら痛感したのが、「めっちゃグループ増えてる」。
Twitterのアカウントの作成年月で確認できる限り、昨年の後半くらいから明らかに新規グループのデビュー量が増えています。で、今回1周年で初ワンマン開催みたいな感じでこの表に入ってきています。
これ何だろうと思ったのですが、嵐が活動休止を発表したり、関ジャニ∞もメンバー抜けるし、明らかにジャニーズの相対的なパワーは以前より弱まっていますし、先日のミュージックステーション、Hey! Say! JUMPが出ていたのに、EBiDANのDISH//の北村くんが山崎まさよしとペアの形とはいえ同日の番組内で出演するなど、かつてライジング所属グループを完全ブロックしたような状況もありません。
そういうパワーバランスの変化もあって、ここがビジネスチャンスと認識して新規グループが続々と登場することになったのではないかと思います。
女性グループの方が相当にレッドオーション化してきたのに伴い、女性グループの運営から男性グループの運営に舵を切った事務所も2-3あったりとか。

さらに、ジャニーズ・EBiDAN以外で以前から活動していた地下系の中堅グループにも人気の陰りが一部見えたりもしています。
今回Twitterのフォロワー数の確認をしていてビビったのが「フォロワーが減っている」グループの数の多さ。女性グループの方は実際の動員が減ってもあんまり派手にフォロワー減ったりしていないのですが、男性グループのそれはもう如実に。
「男性の恋愛は『名前を付けて保存』、女性の恋愛は『上書き保存』」という言い回しがあって、実際のところはどうかわからんですが、ことこの差異を見る限りでは何か本当にそういう感じなのではないかとも思えたり。

そして数が増えてくるといろいろグループにバリエーションも発生していまして、そこの観察も面白くなってきます。
まだ完全に「楽曲派」と呼ばれるような動きは見えてきてはいないのですが、クールでかっこいい「硬派」からキュートでかわいい「軟派」までの線上に様々なグループが並び、「硬派」もヒップホップ系からロック系まで、「軟派」は王道アイドル系もあればファニーな路線を狙うグループもあったり。

あと、これは以前からなのですが、「接触イベントの濃度」では、女性グループ以上にぱっつり分かれているところがあります。
女性アイドルと同等の握手やハイタッチ+お喋り、というパターンが当然多めではあるのですが、お姫様抱っこや鼻キスなど、女性アイドルならありえないレベルのもかなりいて、「粘膜同士の接触」未満であればだいたいやってるような接触度の高い特典会を行うグループもいて。
さらに一部のグループはそういう濃度の高い接触を嫌悪して「接触濃度の高いグループと同じライブには出演しない」と公言している運営もいて、そういう部分での「差異」も存在している模様。

あと、まだワンマンはしていないので、今回の表には入っていませんが、この10月にデビューしたこういうグループもいたりします。
「楽器を持たない」云々というキャッチとか、この衣装もどっかで似たようなの見たことある気もしますし、でもそうやって既に多様化している女性グループの方のモチーフも引用したりしながら、これから男性アイドルの差別化の競争が激しくなっていくのだと思います。たぶん。

TSUTAYAが2019年に100店舗閉店したこと

久々にTSUTAYAの話。というかおよそ今年の開店閉店の情報が出切った感がありますので、2019年のまとめとして。
2017年は70店以上、2018年は90店以上が閉店して、これヤバいよという話を以前よりちょいちょいしていたわけですが、2019年は現状で100店舗以上の閉店が確定しています。

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TSUTAYA 立場店(2019/10/09閉店)

01/06 TSUTAYA 幸手店(埼玉県幸手市)
01/06 TSUTAYA 上尾原市店(埼玉県上尾市)
01/14 TSUTAYA 上尾駅前店(埼玉県上尾市)
01/14 TSUTAYA さいたま新都心店(埼玉県さいたま市中央区)
01/14 TSUTAYA 砥部店(愛媛県伊予郡砥部町)
01/20 TSUTAYA 新小岩店(東京都葛飾区)
01/20 TSUTAYA WILL 久万の台店(愛媛県松山市)
01/27 TSUTAYA 大倉山店(神奈川県横浜市港北区)
01/31 TSUTAYA 宇都宮鶴田店(栃木県宇都宮市)
01/31 TSUTAYA 仁戸名店(千葉県千葉市中央区)
01/31 TSUTAYA 祖師ヶ谷大蔵店(東京都世田谷区)
01/31 TSUTAYA 高須店(高知県高知市)

02/03 TSUTAYA フジグラン十川店(香川県高松市)
02/10 TSUTAYA MINANO分倍河原店(東京都府中市)
02/11 TSUTAYA 醍醐店(京都府京都市伏見区)
02/11 TSUTAYA JR野田店(大阪府大阪市福島区)
02/11 TSUTAYA フジグラン神辺店(広島県福山市)
02/17 TSUTAYA 学芸大店(東京都目黒区)
02/17 TSUTAYA 武蔵中原店(神奈川県川崎市中原区)
02/24 TSUTAYA 南宮崎店(宮崎県宮崎市)
02/28 TSUTAYA 天神駅前福岡ビル店(福岡県福岡市中央区)(移転)
02/28 TSUTAYA 名護店(沖縄県名護市)

03/03 TSUTAYA すみや富士中央店(静岡県富士市)
03/03 TSUTAYA フジ西宇部店(山口県宇部市)
03/06 TSUTAYA 京王稲田堤店(神奈川県川崎市多摩区)
03/12 TSUTAYA フジグラン宇部店(山口県宇部市)
03/17 TSUTAYA ときわ台店(東京都板橋区)
03/17 TSUTAYA 桃山店(京都府京都市伏見区)
03/17 TSUTAYA 箕面牧落店(大阪府箕面市)
03/20 TSUTAYA 園田駅前店(兵庫県尼崎市)
03/30 TSUTAYA BOOK STORE 神谷町駅(東京都港区)
03/31 TSUTAYA 旭川神居店(北海道旭川市)
03/31 TSUTAYA 登別店(北海道登別市)

04/14:TSUTAYA 岩槻店(埼玉県さいたま市岩槻区)
04/14:TSUTAYA 大船店(神奈川県鎌倉市)
04/30:TSUTAYA 那の川店(福岡県福岡市南区)

05/06:蔦屋書店 上野店(東京都台東区)
05/06:TSUTAYA 南陽通店(愛知県名古屋市南区)
05/06:TSUTAYA 学園都市駅前店(兵庫県神戸市西区)
05/06:TSUTAYA フジグラン川之江店(愛媛県四国中央市)
05/08:TSUTAYA 衣笠店(神奈川県横須賀市)
05/12:TSUTAYA フジグラン今治店(愛媛県今治市)
05/19:WonderGOO TSUTAYA QLuRi川越店(埼玉県川越市)
05/31:TSUTAYA 東大和店(東京都東大和市)
05/31:TSUTAYA 蒲郡三谷店(愛知県蒲郡市)
05/31:TSUTAYA 野田川店(京都府与謝郡与謝野町)

06/02:TSUTAYA フジ垣生店(愛媛県松山市)
06/09:TSUTAYA 姫原店(愛媛県松山市)
06/16:TSUTAYA つくば桜店(茨城県つくば市)
06/16:TSUTAYA 川越店(埼玉県川越市)
06/20:TSUTAYA 姫路車崎店(兵庫県姫路市)
06/23:TSUTAYA フジグラン北浜店(愛媛県八幡浜市)
06/30:TSUTAYA 東池袋店(東京都豊島区)
06/30:文苑堂 TSUTAYA 上飯野店(富山県富山市)
06/30:蔦屋書店 フジグラン葛島店(高知県高知市)
06/30:TSUTAYA AVクラブ 鷹尾店(宮崎県都城市)

07/07:蔦屋書店 フジグラン高知店(高知県高知市)
07/15:TSUTAYA 二子玉川駅前店(東京都世田谷区)
07/21:蔦屋書店 フジグラン野市店(高知県香南市)
07/31:TSUTAYA 田子店(宮城県仙台市宮城野区)
07/31:TSUTAYA 浦和店(埼玉県さいたま市浦和区)
07/31:TSUTAYA 成増駅前店(東京都板橋区)

08/04:TSUTAYA フジグラン北島店(徳島県板野郡北島町)
08/07:TSUTAYA あびこ店(大阪府大阪市住吉区)
08/18:TSUTAYA 矢向店(神奈川県横浜市鶴見区)
08/23:TSUTAYA 南松本店(長野県松本市)
08/25:TSUTAYA 座光寺店(長野県飯田市)
08/25:TSUTAYA 高速長田店(兵庫県神戸市長田区)
08/31:TSUTAYA 山形新庄店(山形県新庄市)
08/31:TSUTAYA 西五反田店 中古館(東京都品川区)
08/31:TSUTAYA 大岡山店(東京都大田区)
08/31:TSUTAYA 雪谷大塚店(東京都大田区)
08/31:TSUTAYA 立川柏町店(東京都立川市)
08/31:TSUTAYA 佐世保梅田店(長崎県佐世保市)
08/31:TSUTAYA ココアドバンス諫早店(長崎県諫早市)

09/01:コーチャンフォー釧路店 TSUTAYAレンタル(北海道釧路市)
09/08:TSUTAYA 伊丹大鹿店(兵庫県伊丹市)
09/15:ビデオ100 坂出店(香川県坂出市)
09/16:TSUTAYA サクラス戸塚店(神奈川県横浜市戸塚区)
09/16:TSUTAYA 高浜店(愛知県高浜市)
09/29:TSUTAYA ライフガーデン綱島店(神奈川県横浜市港北区)
09/30:TSUTAYA 石神井公園店(東京都練馬区)
09/30:TSUTAYA 金沢文庫駅前店(神奈川県横浜市金沢区)
09/30:TSUTAYA 児島店(岡山県倉敷市)

10/06:TSUTAYA 志木東口店(埼玉県志木市)
10/09:TSUTAYA 立場店(神奈川県横浜市泉区)
10/13:TSUTAYA 小杉店(神奈川県川崎市中原区)
10/14:TSUTAYA 横山店(神奈川県相模原市中央区)
10/27:富貴堂 南6条通店(北海道旭川市)
10/27:TSUTAYA 江曽島店(栃木県宇都宮市)
10/31:TSUTAYA 苫小牧日新店(北海道苫小牧市)
10/31:TSUTAYA 酒田北店(山形県酒田市)
10/31:TSUTAYA 富久山店(福島県郡山市)
10/31:TSUTAYA 港南台駅前店(神奈川県横浜市港南区)
10/31:TSUTAYA 西陣店(京都府京都市上京区)

11/19:TSUTAYA 川尻店(秋田県秋田市)
11/21:TSUTAYA 下田店(静岡県下田市)
11/30:TSUTAYA 大沢野店(富山県富山市)

12/15:TSUTAYA アトレ大井町店(東京都大田区)
12/20:TSUTAYA 出町柳店(京都府京都市左京区)
12/25:TSUTAYA 町田小川店(東京都町田市)

GEOの2019年の閉店は23店舗、かつ「GEO文教堂」の形の店舗は文教堂の体たらくのとばっちりでの閉店になるわけですが、24店舗中9店舗はそれ。
そして、スマホで発注してから店に行くとロッカーの中にDVDが入っているという、「新たな仕組み」としては「高速回線に接続されたPCで注文するとDVDが郵送されてくる」サービスと同じレベルの珍妙さではあるのですが、それでもビジネスモデルとしては「パッケージビジネス最後の牙城」とでも言うべき「GEO SPEED」を東京都の仙川と祖師ヶ谷大蔵にオープンするなど、とりあえず「攻め」の姿勢を見せています。

TSUTAYAは11月12月で一旦減りが落ち着いて、ここでそろそろ打ち止めかと思ったのですが、2020年1月の閉店は現段階で6店舗まで拾えているので、やっぱり赤字店を泣く泣く閉店するというよりは、「計画的な縮小」の路線であることは不変のようです。
フランチャイジーと話をしつつ、敢えて漸減させていく方針であることは間違いなく。新店舗もそれなりにオープンしていますが、その大部分はカフェ等を併設しつつのTSUTAYA BOOKSTOREの書籍専門店。もう音楽や映画を売ったり貸したりする気はほぼありません。

かつては経堂、千歳船橋、祖師ヶ谷大蔵と各駅にあった世田谷区の小田急沿線、現在の最近は成城店か馬事公苑店。馬事公苑店は直営で世田谷道路沿いではあるものの、どの駅からも遠いロードサイド店的な趣き。大阪府豊中市には4店舗ありましたが阪急駅そばの3店舗は閉店して残った上新田店はやっぱりロードサイド型。
通学通勤の帰りに寄って小銭を落とす人を最大化するという形ではなく、わざわざ来てもらって滞在してもらい、結果一人頭の消費額を大きくする方向へと向かっているわけです。

大都市近郊のTSUTAYAはレンタル専門型が多いのですが、地方ではCD/DVDレンタル・CD/DVD販売・書籍販売を兼ねる総合書店型が多いという特徴がありますが、それぞれ規模は違えど、徐々に地域内での密度を減らす形で閉店は進んでいます。

最大のフランチャイジーであるトップカルチャーが頑張っている新潟県はまだ比較的密度高く総合書店型の「蔦屋書店」の店舗がありますが、一方で小田急沿線の店舗が壊滅したのは、小田急商事がフランチャイジーから全面的に手を引いたためであったり、愛媛県・高知県を中心に展開しているスーパーフジが相当にTSUTAYA事業の規模を縮小したため、すごい勢いで店舗が間引かれたりとかしています。

そういうひとつのフランチャイジーの動きではなくても、山形県なんかは北部の最上・庄内地方に残るのは酒田店1店舗のみになったりとか、首都圏では南武線沿線の減りっぷりがなかなか壮絶だったりとか。

正味、「CD/DVDを借りに行く」という選択肢を選ぶことが事実上不可能になったという地域も多くなり、というか地方の「総合書店型」が消えた場合、CD買いに行くこともできなくなるし、言うたらまともな本屋も地域からなくなりました、ということになりますので、この漸減の動きが来年以降も続き、どんどんこれまでの常識があちこちで常識でなくなっていくわけです。

そして、こういうことを書き続けるのもおっさんのノスタルジーということになっていくのです。

U2@さいたまスーパーアリーナのライブのこと

実はU2今回初めてなんです。19,800円。頑張ったよ俺。
普通の「行きたい」くらいなら、他の5,000円のライブ4回を選択する人生ですが、今回は普通じゃないから。だって「The Joshua Tree」ですよ。高校生の時分、買うこともレンタルも最小限しかできない中厳選して、アホほど聴き込んでいたヤツ。

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入場で並ぶことも覚悟して、定時30分前に会社抜け出したのですが、思いの外あっさり入場できて拍子抜ける。座席も普段VIVA LA ROCKで全体見やすくてここがいいわと毎年陣取っているあたりに近く、大変に快適。
Joshua Tree型の花道とセンターステージが伸びていてかっこいい。そして馬鹿でかいステージとビジョン。

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果たして一発目「Sunday Bloody Sunday」。そして「Gloria」。もうこれ泣くヤツですよ。
流れとしてはまずセンターステージで「The Joshua Tree」以前の曲、そしてメインステージで「The Joshua Tree」をアルバム曲順通りに。そしてその後に「The Joshua Tree」以降の楽曲という感じでしたが、アルバム聴いている分にはあれだけ振れ幅のあった楽曲群が、本当に一本の線のように連なっていることがわかるし、どんだけ各人のスキルがすごいのかということもよくわかる。
考えてみたら過去から大掛かりなセットとかで普通にやってるし、今回は巨大8Kビジョンに時にはすごい情報量とか出てくるのだけど、どこまでも何をやってもバンドの音は立ち続ける。本当にライブバンドとして35年以上生きてきたことがよくわかる。有体に言うと化け物ですね。

正味、面倒臭いくらいにポリティカルなバンドではありますし、それを今さら言ったところで彼らが変わるはずもなく、今回も中村哲さんのことにかなり突っ込んで触れていましたが、結果としてそれも場を作るための「演出」にしてしまっていたり、もうこれはここまでそういう姿勢であり続け、かつライブバンドでやってきた彼らの「業」なのだろうなあ、と思いました。

で、初日とセットリストを比較すると、
2曲目:I Will Follow⇒Gloria
17曲目:Angel Of Harlem⇒Desire
21曲目:Every Breaking Wave⇒You're The Best Thing About Me

17曲目・21曲目は今回のオセアニア・アジアツアーで2DAYSやったシドニーとシンガポールでは同様の入れ替えがったのですが、「Gloria」はこのツアーでは初披露。というか来日公演でやったのは1989年の大阪城ホール以来。何か嬉しい。

ただ、Twitterに4日の深夜からもう初日の映像画像がバカスカタイムラインに流れてきて、タワレコの公式アカウントなんかもう片っ端からRTするので、これ以上ネタばれしてほしくないのでやめてくれるかなあ、とか思いました。

「アイドル楽曲大賞」に投票した楽曲のこと

いろいろここんとこ大変だったわけですが、昨日23:59締め切りだった「アイドル楽曲大賞」にはギリギリで投票ぶち込んできました。
こういう単曲単位で紹介することってあんまりなかったので、ここでダラダラと。

■メジャー
おじさん / 眉村ちあき
初めて聴いた時の衝撃ったらない。何で眉村が涙腺直撃しに来るんだ。とりあえず彼女がシンガーとして抜群だということは嫌でもわかる。

Final Game-Idol of The Phantasm- / めろん畑a go go
ギミック感満載の演出で、サイコビリー系の刹那感溢れるあたりのジャンルを主戦場にしていた彼女たちが遂に手に入れたエバーグリーン。名曲。

Sing Out! / 乃木坂46
この曲絶対コンペの時の指定に「ゴスペル」か、もっと具体的に「This Is Me」とか書いてあったと思うんですよ。で、それをひたすらドメスティックに乃木坂的に解釈するとこうなる。おもしれえ。

もう一度 / マジカル・パンチライン
行けそうで行き切らないままの彼女達だからこそ、この歌詞がヤバい。こういう「ロック」ノリの曲の「麻薬」感は危険だとは思いつつ、でも彼女たちのキャリアハイ。

形而上学的、魔法 / でんぱ組.inc
何が面白いって、楽曲提供した諭吉佳作/menが下手したらメンバーより一回り以上年下なところ。そういう世の中になっていく。

■インディーズ
歌の咲く島 / 開歌-かいか-
アイドル的歌唱でも、ソウルフルな本格的歌唱でもない「合唱」的なこの佇まいの清々しさ。これはなかった。

極LOVE浄土 / クマリデパート
サクライケンタがこの曲を書いているという衝撃。何でこんなところに三連符入るねん、というところくらいしか「ぽさ」がない。というか、彼のクマリへの情熱は異常なレベル。

ENIGMA / おとといフライデー
ハバナイ浅見による、アイドル史上屈指のクールな電子音。そしてMVが本当に素晴らしい。特に2:40頃からの間奏部のカメラワークと編集。

シスター / フィロソフィーのダンス
もう今年も終わるかというところにぶち込まれてきた新曲。そして新たな名曲。本当に彼女達は隙が無い。

くちうつしうつくしい / 代代代
もうこれは今年の私にとって外せない。単純に個人的に心が動いた楽曲。

インディーズはすごく迷った結果で、以下3曲次点として。

アルゴリズム / Leo-Wonder
この解放感には抗えない。すごく気持ちいい。

感情線惑星 / 始発待ちアンダーグラウンド
アイドル界屈指のルーズなギターサウンド。よくこれをアイドルソングに翻訳できたなと思うくらいに。

CONCORDE / MIC RAW RUGA(laboratory)
Eチケの楽曲を嫌いな人間がいるのか。純粋に楽しく気持ちいい。そして可愛い。

こうやって1年をまとめつつも、正直もう今年が終わるということが信じられなくて困ります。
いや、本当年取ると早いのよ。

Metronomy@恵比寿リキッドルームのライブのこと

昨晩はMetronomy@恵比寿リキッドルーム。

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Hot Chip、!!!と、バンドなんだけど少なくとも音源については普通のバンドっぽくない感じのバンドのライブを立て続けに観たことになるわけですが、もう各バンドとも全然違う。
高性能人力ダンスミュージックマシーンと化すHot Chip、ルーズさすら伴うマッドチェスターな空気感を醸す!!!、そしてMetronomyもまた独特で。

最初は正直どうなるかと思ったのよ。だってぱっと演奏聴いて「うまいか下手か」で言えば「下手」な方に分類されることがわかるんですもの。いや、いい曲多いし楽しいのは間違いない。でも音源以上の何かがあるかっつったらいまいち感じられなくて。
でも、インストチューン、「Boy Racer」「Lying Low」があからさまにクラフトワーク的に演奏されたあたりから具合がよくなってくる。
いろんな音楽が好きで、それらを絞り込まないまま自分の懐に取り込みまくる感じの音作りをしているバンドなわけですが、それなりに自分の音として時に内省的に聴こえるほど作り込んでいる音源とは違って、ライブのこの演奏は、そんな元ネタを敢えて丸わかり状態でぶちかましてくるのです。

The Cureっぽいの、Princeっぽいの、PixiesとNirvanaの合いの子っぽいの、よくわかんないけど間違いなく80年代エレポップっぽいの。ルーツ垂れ流し状態。演奏は下手だ。でも、ここまで「俺らいろんな音楽大好きで演奏するのも大好きです!」をあからさまにされたら、もう笑っちゃうしかないし、一緒に「俺も大好きだ!」っていう気持ちになるしかなく、結果として「滅茶苦茶楽しい」。

こういう「いいライブ」もあるのだという発見。やっぱ生で観なきゃわからないことがたくさんある。
正直、週5でライブ観てお酒飲んで帰る生活が理想なのですが、そうするとお金は無くなるので働かなくてはいけないし、働いているとライブに行けないときもある。誰かお金くれよ。ください。

渋谷パルコのこと

日曜に渋谷パルコ見に行ってきたんですよ。

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WAVEは、「え、これだけ?」と思ってしまうレベル、駄菓子屋以下の床面積で、LPレコードサイズのパッケージに収められたTシャツ数種、パーカー数種、ソックス、トートバッグ、USBメモリ、あとはTシャツの合間に70-80年代の電子音楽系の中古レコードが十数枚。あと店の外壁に「WAVE」のロゴが入った缶コーヒーの自販機。本当にそれだけ。
正直、これで儲けるという感じは一切なく、何らかのコンセプトを宣言するための場所、とは思うのですが、じゃあそのコンセプトって何よと問われても正直わからない。はっきり言ってしまえば「何をしたいのかビタイチわからない」。

ユニオンレコードはB1階の食堂街の中に何故かあって、それなりの品揃えではありますが、床面積としては新宿のユニオンレコードの1フロアよりも狭いくらい。
岩盤もB1階だし、7階のレストラン街に何故かアパレルの店が入っていたり、逆にアパレルメインの4階にタイ料理店が入っていたり、いろんなカテゴリを敢えてミックスしに行っているような店舗の配置。

渋谷駅のそばに11/1にオープンしたスクランブルスクエアが良くも悪くも「従来通り」の商業ビルなのと比較すると、何らかの意図は非常に感じるのですが、その意図がどういうものであるかはまだわからない。

書店も新譜CD店も入らなかったこのパルコですが、かつてはシャワー効果の役割を担っていたそれら書店や新譜CD店の代わりに入ったのが6階のNintendo TOKYO、ポケモンセンター、刀剣乱舞万屋本舗、CAPCOM STORE等の店舗群だというのは非常にわかりやすい。結局今はそういう時代だということです。
元々デジタルなコンテンツを展開した結果としてのリアルな商品を販売するショップ群ということになりますが、考えてみればアナログレコードを販売するショップも、音楽=データである世代からすれば、同じカテゴリなんですよね。ピカチュウのぬいぐるみは、ザ・ビートルズのLP盤と同じ価値として認識されるのです。
いや、これってすごくないですか。LPが普通時代から生きてきたおっさんにはこういうの面白くてたまらない。

で、そういうふうにいろいろ考えても、WAVEの意義はわからない。何ぞそれ。

「J-POP」の定義と今後のこと(私見)

昨日再オープンした渋谷パルコに本屋が入っていないということが話題になっていたので、渋谷の商業施設に本屋がどれくらい入っているのかざっくり確認してみたのですが。

ヒカリエ:本屋なし
ストリーム:本屋なし
スクランブルスクエア:TSUTAYA BOOKSTORE
東急プラザ渋谷:本屋なし
渋谷パルコ:本屋なし

東急百貨店本店:MARUZEN&ジュンク堂
西武百貨店渋谷店:紀伊国屋書店
渋谷マークシティ:啓文堂書店
渋谷modi:HMV&BOOKS

非常にわかりやすく、新しくできた商業施設のターゲットに「書店は刺さらない」という判断をしているようです。

で、上記の商業施設で新譜の売れ線CDを売っているのは渋谷modiのHMV&BOOKSだけで、やっぱりCDは本屋以下。
渋谷パルコのWAVEはアパレルとUSBと缶コーヒーの販売店という、何かよくわからないことになっていますが、同じくWAVEに入ったユニオンレコード渋谷も当然ではありますが、そのコンセプト上アナログが新譜として出れば店に出すでしょうが、売れ線のCDが店頭に並ぶことはないはずで。
で、ふと思ったのは、将来の「J-POP」の定義ってどうなるんだろうということ。

以前から「『J-POP』とはプロモーションも含めて本体である」ということは言っているのですが、もう少し突っ込んで話してみます。
「J-POP」という呼称を誰が最初に言い出したのか、という点には諸説あるそうですが、広めたのは間違いなくFM局のJ-WAVE。そこでJ-POPに含まれると判断された楽曲は局の電波に乗ることになるわけですが、それ以前と最も異なる点は、J-WAVEの電波に乗る、ヘビーローテーションに選ばれるということはそれ、楽曲にとっては間違いなくプロモーショナルな状況になるということです。
そして1980年代後半以降のFM局の増加によって多くの局が近しい手法を取り、「プロモーションの場」はずいずい拡大していきます。
時代はあたかもアナログからCDへの移行期。販売の手法もそれ以前とは相当に多様化していくことになり、そういう状況も含めて「J-POP」という言葉は広まっていくことになり、そしてCDが馬鹿みたいに売れることになるわけです。

そういう感じで、「J-POP」以前のニューミュージックだったり歌謡曲までは楽曲を指す言葉ですが、「J-POP」は楽曲のプロモーションであったりミュージシャンのブランディングであったり、そういう部分も含めて捉えないと本質は見えないのではないか、ということを踏まえて「『J-POP』とはプロモーションも含めて本体である」と言ってたわけです。嘘です少し後付けしました。

それで今です。
たとえばOfficial髭男dismは間違いなく「J-POP」でいいと思います。あいみょんや米津玄師も多分OK。
でも例えばまふまふとかの、全く既存のプロモーションラインに乗らずにブレイクしているようなミュージシャンを果たして「J-POP」と呼んでいいのか。先日紹介した長谷川白紙とかがうっかり売れたらそれはどうなのだろうか。

ということを考えたのでダーッと書いたのですが、考えてみればそもそも「J-POPにはプロモーションも含まれる」という定義をしているのが私なので、自分で解決しなければいけないことである、ということをここまで書いて気付いたのでやめにします。

あと、J-WAVEよりJ-POPよりJ-LEAGUEよりも先に「J.BOY」をリリースした浜田省吾がいちばん偉大です。というオチで終わろうとしたら、Wikipediaの「J-POP」の項に浜田省吾が写真付きで載っていたのでもう誰にも勝てる気がしない。

Lightning Seeds@ビルボードライブ東京のこと

昨晩はLightning Seeds@ビルボードライブ東京。

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初来日。というか、まさか来日するとは思ってなかった。18歳で大学入ってバイト代でレコードを漁る際、ネオアコに遡るついでにCareにぶつかって、そこでエコバニの「Porcupine」のプロデューサーだったことと紐付き、以降ミュージシャンとしてもプロデューサーとしてもIan Broudieは自分にとっては「神」的存在で。
Lightning Seedsの人気が落ち着いて以降は来日するきっかけもなく、そういう、きっかけのないここらへんの類の人を日本に呼ぶのはこれまではだいたいVinyl Japanでしたが、ここ最近は急な来日中止案件があったりいろいろ大変そうで、Lotus EatersもDream Academyもそれで観られたのですが、今はあんまり期待できない。

そこに、時折頭のおかしいブッキングが突っ込まれることでお馴染みのビルボードライブがまさかの招聘。最高に頭おかしい。泣くわそんなの。そして行くわ。

正直満員ではない。
ただ、このタイミングで2日間で計4公演埋められるだけのパワーが今あるとは確かに思えないのでやむを得ない。
でも、一発目「Marvellous」からほぼベストヒット状態、というか来日前のインタビューでは「30年の間にリリースしてきた楽曲を演奏する予定」と言っておきながら、Careの「Flaming Sword」まで俺ヴォーカルでぶっ込んできて、「Best of Lightning Seeds」ではなく「Best of Ian Broudie」な佇まい。すごくいい。
「The Life of Riley」は確実にアガるアレンジになってるし、もちろん「Three Lions」は会場中ブチ上がるし、何よりも楽しそうに歌い弾くIan Broudie先生が目の前にいる。ついでに名前と見た目からして息子もギタリストとして参加。Broudie祭り。

アンコールなし、でも約75分という、海外のミュージシャンであれば普通のライブ会場でもこれくらい普通にある、でもビルボードライブではありえない長尺。たぶん20曲くらいやった。すごい満足感。
先生ありがとう。

CDはシングルからだいたい全部持っているので私は大丈夫なのですが、でも一緒に行った先輩が気付くに「初期の2枚だけストリーミングに解禁されてない」。見てみたら本当に3rd以降はあるのに「Cloudcuckooland」と「Sense」だけない。
これ一体どういうことかと考えたのですが、CD最盛期の「何でCDで出ないの」問題と同じ原因ではないかと。要するに「マスター失くしちゃった」問題。
例えばDead Or Aliveのメジャー前のゴシック期のシングル群がCDでも一切出てこなかった理由はそれとか言われてますし、CD音源あればそこからリマスター頑張れば何とかなるのかもしれませんが、頑張った分のコストの元が取れるだけの見込みがなければたぶん誰も頑張らないし。

というか、デジタル録音初期でマスターがDATだったりして、誰もそこからダビング等を行って保存してないとかの場合、アナログのオープンリールとかより間違いなく失くしやすい。確実に失くしやすい。自分だったら失くす。
こうやって次の世代の「レア・グルーヴ」、つまりアナログもデータもなく、CDでしか存在しない音源は生まれるのかもしれません。